息子は思わぬ受験失敗と、祖母の死去という経験を同時にして、今はひきこもりの状態です。
うつは毎日進行して行くので、どこかで止める必要があります。
父親の私も息子と同じ年頃の時には、自分の親と争ったり、彼女と別れたりが重なって、生きる目標を見失っていた時期があります。
その時の私は自宅を出て遠くに行き、街や自然を眺めたりしているうちに良くなりました。
vまあ、外に出られるようになれば、心持ちは徐々に変わります。
かたや部屋の中に一人でいると、マイナス思考がどんどん先に向かいます。うつ状態が酷くなって来ると、食事も喉を通らなくなります。
そこで金曜は、この父にとっては「いつものコース」の名栗方面に連れ出しました。
もちろん、息子に「行こう」と言っても「うん」とは答えないので、「俺は右目が見えないから、隣で補佐してくれ」と伝えました。
行き先は名栗湖と名栗唯一の温泉旅館です。
景色を眺め、何か食べれば、いずれ外の世界を向くかもしれません。
食堂の「山の茶屋」に行くと、息子は父親の2倍するやつを平気で頼んでいやがります(苦笑)。
息子の表情は相変わらず暗いのですが、食事は食べられるようなので、少し安心しました。
帰路には、高麗神社に参拝しました。
私の目的は「最後に神社に連れて行くこと」でしたので、この日の目的は達成しました。
トラは他の客の相手をしていたので、遠くから眺め、息子には「今の父さんの友だちはあいつなんだよ」と話しました。
息子はピアノとベースが弾けるし、歌唱は常に代表でソロ。
身長は190センチで、ビデオゲームを自由に作れたりするなど、沢山のものを持っています。
初めての曲を聴いて、すぐにぶりぶりと弾いてみせる芸当を見ると、オヤジ世代はため息が出ます。
どれかひとつでも父親にあれば、今の人生の2倍は「大人の三拍子(飲む打つってヤツ)」を叩いただろうに(笑)、得てして本人は自分の長所に気づいていないようです。
今日気づいたのですが、息子の失意の原因は、「自分を一番に愛してくれた祖母を失ったこと」のようです。
それなら、親が傍で見守り、確り支える必要があります。
息子には「ま、ゆっくり行くべ」と伝えました。