日曜日の夕食後に、居間で寝入っていました。
これはその時に観た夢です。
ビルの1室にいる。
30畳くらいの広さの事務用の部屋だが、オレはここを居住用に使っている。
部屋の中央にカーペットを敷き、長椅子やステレオを置いている。
この配置がどうにも気に入らず、あちこち動かしては、またやり直していた。
「もし彼女が来たら、ここに座ってもらって」
そうなると、ステレオの音響がうるさくならないようにする必要がありそう。
カーペットは10畳くらいの広さなので、結局、家具のほとんどが中央に集まってしまった。
真ん中に少々の隙間があるが、オレはその隙間に寝袋を敷いて寝起きしていた。
寝袋に横になり、入り口のドアの方を見た。
ドアは金属製で重いつくりだ。
ドアの脇には15センチ角の小窓があり、来客が来ればそこから相手を確認できる。
「でも、逆にあそこから覗けば、部屋の中が丸見えだよな」
時々、誰かは知らないが、中年の男が覘いていることがある。
あれは誰だっけ。管理人?それとも。
これから彼女が来ることだし、あの小窓の前に物を置いて、覗かれないようにしなくては。
確か、小さな写真盾があったっけな。
写真盾には、父母が並んで写っていた。
「あれはどこに置いていたかな」
しばし考える。
ここで一旦覚醒。
トイレに行き、また同じ場所に戻ると、再び眠りに落ちる。
倉庫の中にいる。
普段人が訪れることが無い倉庫で、家の者の目を盗み泥棒が入るようになったので、点検に来たのだ。
やはり、金になりそうな品を選び、段ボールがいくつか運び出されていた。
母親が仕舞って置いた着物。
将来何かあった時のために買って置いた骨董品。
(骨董品は素人目では評価が難しいので、隠し資産として役に立つ。)
しかし、盗まれたのでは何の役にも立たない。
よし。盗人をやり込めてやろう。
段ボールを整理し直し、数個の段ボールの外側に「貴重品。触るな」と書いた紙を貼った。
もちろん、泥棒に触らせるためだ。
「触るな」と書いてあれば、必ず箱を開いて中を見る。
オレはその中に、大きなネズミ取りを仕掛け、風呂敷を被せた。
風呂敷に触っただけで、バチンと指が挟まれる。
これだけでは、泥棒が罠にはまる可能性は低い。
そこで、別の仕掛けを用意することにした。
まず、金になりそうな品を入れた木箱を用意した。
中には銀製品を入れてある。
これは外からでもそれとわかるようにした。
ただし、その銀製品に触るには、まず封を切り、包みを開く必要がある。
ややこしく結んであるので、手袋をしていては開けない。
まず間違いなく、泥棒は手袋を取る。
指で封を開けると、パッケージの間に塗った油がその指に必ず触れる。
一見して「錆止め」のようだが、その油には漆を大量に溶かしてある。
(油に漆を溶かすのは、漆が乾燥してしまうのを防ぐためだ。)
漆に直接触った泥棒は、数日のうちに両手がかぶれて、病院に駆け込むことになる。
はは。ざまあみろ。
漆職人でもない限り、漆を触った日にはひどい目に遭うだろ。
箱の中に紙を置いてやろう。
「お前が触ったのは、新型ウイルスだ。肌にブツブツが出たら、それはお前が感染した証拠だ。治療法を教えてやるから、すぐに連絡しろ。さもなければ3日で死ぬ」
もちろん、これに引っ掛かって連絡してくる奴は少ないだろう。
「捕まる」か、「さらにひどい目に遭う」ことになるからだ。
しかし、これは心理的な揺さぶりで、犯人は少なからぬ不安感に襲われることになる筈だ。
「指を切り落としてやりたいが、掃除に来た親族がこの罠にはまったら可哀そうだからな」
この辺にして置こう。
ここで覚醒。
前半と後半に、繋がりがまったくありません。
後半は先日、郷里の倉庫の中で実際に考えた内容でした。
どうやら泥棒に入られており、いくつかの品が消えていましたので、「こらしめてやろう」と思ったのが、心に残っていたようです。