日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

(日高) 高麗神社は例大祭 (177日目)

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 高麗神社は、昨日18日が神官だけの神事で、19日が例大祭でした。
 家人と2人で買い物に出て、その帰路、いつものように駐車場に車を入れると、この日は車がぎっしりです。
 時代祭的な催しがあり、千年前の高句麗時代を模した服装の人たちが登壇していました。
 この後、子どもたちのよさこい踊りを行うとの説明でした。

 屋台が沢山出ていたのですが、そのうちの焼きそばに目が留まりました。
 縁日の屋台では、だいたいアルバイトの若い兄ちゃんが作っているのですが、作り方がおざなりなのでほとんどが不味いです。
 ところが、この日はオヤジとその奥さん、息子らしき若者で切り盛りしています。
 オヤジさんの前掛けを見ると、充分使い込んである様子でした。
「屋台のプロが来てるんだな」
 早速、列に並んで買うことにしました。
 子どもの頃、縁日になると必ず来る焼きそば屋が居たのですが、その時のオヤジに風貌が似ています。あれから何十年経つか分からないのですが、それに匹敵する味の焼きそばを食べたことがありません。
 でも、ま、400円の焼きそばに「味」を求めたら気の毒です。

 ところが、車に戻って早速食してみると、これが美味い。
 具は豚の脂身のカスとキャベツが少々と、多めの紅ショウガだけですが、味にコクが有ります。
 「ありゃ。これは業務用ソースの味じゃないな。食ってみろ」
 家人に焼きそばを渡します。
 「美味しい。去年のと全然違うね」
 去年はやはり、アルバイト香具師の兄ちゃんの焼きそばで、作り置きのウスターソース味でした。
 「何事にも『道』はある。400円の焼きそばを甘く見たらだめだ。オレは原価百円の素材でここまでの味は作れない」
 魚貝類だの、色んな具材を付け足してみますが、あまり良い味には作れません。
 プロのレシピは案外、シンプルで、段取りを守って作るのが基本なんだろうけど、そこは修業をしていない素人には届かない。
 屋台なら、客はさらに敏感で、実際に、列をなして並んでいるところと、誰も買っていないところに分かれていました。
 美味しくて、客が集まる屋台なら、回転も速い。そうすると、新鮮で出来立てのものを客に食べさせるので、余計に美味くなります。これぞプラス回転の極致ですね。

 「焼きそばひとつで客を感動させるとは、あのオヤジもしてやったりだろ」
 客の喜ぶ顔を見て、内心では「へへ」と笑っていやがるに違いない。

 尊敬するなあ。どんなところにも先生はいます。
 「こんなもんでいいだろ」という気持ちを捨てて、トコトン突き詰めないと、何ひとつ極める事は出来ないです。
 世の中はメディアもネットも「ごたく」だらけ。何ひとつ自分では出来ないヤツがエラソーなことを叫んでます。言葉ではなく、実際に出して見せないとね。