日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎昔話と同じ

◎昔話と同じ
 『今昔物語』や『宇治拾遺物語』に、「この世ならぬもの」が現れる話が散見されます。
 死人が化けて出て来た、とか、嫉妬心が生霊に変じた、というような話ではなく、とにかく、この世ならぬ存在が現れる話です。
 特徴はこれです。
・姿かたちは普通の人とまったく変わりない
  異形でもなければ、おどろおどろしくもない。外見上はごく普通の人。
・とにかく、凄味がある。
  見た瞬間に、「これは人間ではない」と悟る。

 1年余前、入院していた時に二人連れの「死神」が現れたのですが、まさにこれでした。
 二人ともごく普通のオヤジで、暗い色のジャンパーを着ていました。
 顔つきも普通なのですが、しかし、雰囲気がまるで違います。
 二人を見た瞬間に、「こりゃ不味い。お迎えが来た」と思いました。
 たぶん、心が無く、念だけの存在ではないか。
 すぐに「ああ、オレを連れに来たのだな」と悟りました。
 
 「死神」を見たのは朝で、ベッドに半身を起こしていた時のことです。
 すなわち、完全に覚醒していた状態での出来事で、二人はカーテンを開けて現れました。

 この時は、二人がベッドに近付こうとしたのですが、ちょうどベッドを取り囲むように透明な壁があり入って来られませんでした。
 この「透明な壁」は、水族館で見るアクリル製の壁のような感じです。
 ぎりぎりですが、「まだその時ではない」ということだったのでしょう。
 しかし、次に会うことがあれば、その時はアウトかもしれません。
 そんな気がします。