◎夢の話 第612夜 バス
25日の午前4時に観た夢です。
バスに乗っている。
昔風の乗り合いバスで、先が尖っているタイプだ。座席は箱型で、上客が向き合って座っている。
椅子はほぼ埋まっているが、立っている客は一人もいなかった。
皆、緊張した面持ちだ。
何だか、バスのスピードが速い。
時速70キロは出ている。
「これじゃあ、危ないよな」
バスが角を曲がる度に、上客が右に左にと体を揺らす。
バス停が近付く。
しかし、あっという間にそこを通り過ぎた。
「おいおい。あそこには停まらないのか」
あのバス停は違うバス会社の系列だったのか。
いよいよスピードが上がる。
「今にも事故を起こしてしまうぞ」
運転手に言わないとな。
ところが、そんな状況なのに、上客は皆、俯いたままじっとしていた。
「どうして黙っているんだろ」
答はすぐに分かった。
「ドドドドーン」
大きな音がしたので、後ろの窓を見る。
すると、はるか遠くの空にキノコ雲が上がっていた。
そこで納得する。
「なるほど。このバスはミサイル攻撃から逃げていたのか」
ここで覚醒。
子どもの頃から、毎日、最後の夢を覚えているのですが、最近はこれがさらに酷くなり、総ての夢を記憶したまま目覚めます。
人は人生で経験した総ての記憶を、きっちりと脳に格納しているそうなので、きっとその格納庫の扉が閉まらない状態なのだろうと思います。
とはいえ、「忘れる」という機能は、人が穏やかに暮らせるための重要なアイテムでしょう。煩わしくて、頭が休まりません。