日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎友を送る歌

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◎友を送る歌
 8,9年来の闘病仲間であるM氏が亡くなりました。
 M氏と私は、交互に入院しては、「これくらいでへこたれてはいられない。お互い元気出そう」と励まし合っていたのです。
 数年前、私の心臓の具合が悪くなり、月に1、2度心不全を起こしていた時期があります。
 その時、あまりにしんどいので、つい「俺はもう死に掛けなんだよ」とM氏に愚痴ったのです。
 すると、温厚なМ氏が、普段ではちょっと想像出来ないくらいの勢いで怒り、「そんなことを言うな。生きてるじゃねえか。死んでねえだろ!!」と叫んだのです。

 私の妻が言うには、「ヒヨコが死にそうになった時には、優しく看病するのではなく、耳元でガンガンと鍋を叩くとパッと起きる」そうです。
 まさしくその時には私もパッと目を覚ましました。

 体調が思わしくなく落ち込んだ時には、M氏にメールをすると気が楽になったのですが、この先はどうすればよいのか、途方に暮れてしまいます。
 告別式では、共通の友人数名と一緒になりました。
 画像は葬儀場近くに咲いていた梅の花です(ピンボケですが)。

 友を送る歌

  斎場の窓より入れる梅が香に 心咽せつつ涙し流る
  
 下の句は万葉集大伴旅人より本歌取りです。
 我妹子が 植ゑし梅の木見るごとに 心咽せつつ涙し流る

 M氏は「良心」の塊のような人格でした。合掌。