日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎この人のここがスゴイ(総集編)

◎この人のここがスゴイ(総集編)

マギー司郎の「計算」
 マギー司郎さんの芸は計算されつくしている。前振りで垣根を下げて置き、最後に「取って置き」のマジックを見せる。
 最初は笑っていた観客も、最後に来て「おお」と感心する。
 落差は入念に計算されたもので、方程式が書けそう。
 訥々とした喋りも、計算の上でのこと。

ミラクルひかるの「毒」
 ミラクルさんのもの真似は、一見して毒に満ちている。真似された本人が腹を立てるのではないかというくらいの「毒」だ。だが、よおっく見るとさしたる悪意はなく、「こんな風に見えなくもない」という視角が鋭いだけのこと。
 酒席の前で修練を積んだはずだが、普通は大会場やテレビではそれが仇になり「垢」に見えるのに、「毒」があるから「垢」が目立たない。

ギャル曽根の「底なし」
 ギャル曽根さんについては言うことなし。
 4.5キロのステーキを平らげたあとに、数時間後には二本目の撮影に入り、寿司を百貫平らげる。
 二本撮りの二本目には、撮影が始まった時には、既にお腹がパンパンに膨れている。最初のを撮った後にゲ※せず、そのまま次に移行しているのだ。
 本人に訊けば、おそらく、「だって、勿体ないじゃない」と答えると思う。もはやひとの域ではない(誉め言葉だ)。

エスパー伊東の「生傷」
 一時、体を痛める超人芸をやっていた頃、たまたま近くで見ることがあった。その時見た彼の背中は生傷だらけ。
 「コイツにも生き様がある」と頷いた。
 伊東さんは、実は常人がなかなか出来ないことをやって見せているのだが、あまりスゴそうに見えない。だが、同じことをやろうとしても(そんな人はいないが)、ほとんど出来ないと思う。
 本質はマギー司郎さんや広田さくらさんと同じ路線なのだが、何せ「喋り」が不得手だ。
 今は休養している状態だが、いずれ原点に返り、「スゴく見えないスゴ技」ではなく、「超能力っぽく見せる技術」を見せれば、行けると思う。あるいは、喋りの出来る相方がいれば全然違う。
 これでまだ化けられるから、早く復帰してほしい。

増田明美の「裏技」
 増田さんが「元はマラソン選手」だってことを知らない人のほうが、今は多いのではないか。
 今ではナレーションで、確固たる地位を築いているし、「この人が何故マラソンの解説に出ているのか」と思う人までいるだろう。真のプロの技は、むしろナレーションの方ではないかと思う。
 喋りは上手ではないが、声の響きが心地よい。おそらく周波数の問題だろう。
 技術以前に、持って生まれた才能がある。修練で得たものではない「天賦の才能」ほど得難いものはない。

ジャガー横田の「敵なし」
 ジャガー横田さんの全盛は二十台前半の頃だ。
 幾度もリング下で観たが、技の切れが凄まじい。
 怪我を理由に最初の引退をしたが、実際には、ジャガーさんの素早い動きについて行ける選手が無く、「敵がいなくなった」ということではなかったか。
 五十台の今も現役。これもスゴい。      (続く。)