◎400人
駅前の「1200円カット」で散髪して貰った。
わずか10分かそこらの短い時間だが、「世間話の修練」をするにはちょうど良い。
そこであれこれ話し掛けてみた。
「1日にどれくらいのお客さんの髪を切るんですか?どれくらいのお客さんが来ます?」
「少ない時で200人、多い時で400人ですね。私一人では大体40人くらいです」
ゲゲ。そんなに来てるのか。
ちなみに、その店は理容台は4台で、各々に一人ずつ理容師がついています。交代制なので、1日に理容師が1回か2回替わる。
なるほど。1200円でも、理容師一人で40人なら、売り上げは4万8千円。店と折半しても、2万は貰える。
20日働いて40万。25日で50万。
自分で経営すれば、場所代やら経費が掛かるから、一人で粗利50万は上げられない。
店の計算では、200人なら24万、400人なら48万なので、固いアガリだ。
散髪代が1200円なら、月に2、3回行けるから、普通の床屋に行って1回3500円払うのは「数ヶ月に1回でいいや」という話になる。
普通の床屋さんの経営がしんどくなるわけだ。
しかし、そんなに回転が良いとはビックリだった。
しばらく前に近くの床屋に行き、「顔剃りは要りません」と言ったら、「百円引き」だと言われた。
「それなら座るだけで2千円の話なのでバカらしい」と思い、それ以後は「1200円カット」に。
普通の床屋に行くのは4ヶ月に1回くらいになった。
でも、「1200円カット」では、同じ鋏で続けて別の客の髪を切っている。剃刀は使わないけれど、少しヒヤッとする。