◎要らないそうだ
この額縁が部屋の奥にあったので、息子に「お前にやろうか?」と訊くと、「もう置くところがないよ」との返事。
「え。これは全部が完全未使用札だよ」
しかも下の方には、明治通宝札の額面の高いヤツの未使用札が入っている。
ま、息子はこの手の品には興味がない。
「一応言っとくが、これは十万かそこらじゃ到底買えないんだぞ」
でも、興味が無ければ、タダの紙だ。
さらに奥には、まだ額が幾つかあるのだが、要らないのか。
オヤジ的には、やはり聖徳千円札が懐かしい。
昭和40年頃までは、時々、見掛けたもんだ。普通の家庭なら金には興味を持たない幼児でも、商家の子どもは札に馴染んでいる。
まだ小学校に入らない頃、店の売り上げの中にこれが混じっていると、父にせがんで両替して貰った記憶がある。
昭和、それも東京五輪の頃は本当に良かったと思う。
毎年毎年、道路が新しくなり、高い建物が建った。
子どもながらに「勢い」を感じたもんだ。
今度の五輪じゃあ・・・、とここまでにしとく。