日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎「虫の報せ」(524)

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令和二年八月十八日の撮影画像

◎「虫の報せ」(524)

 病院のエレベーターに不具合があることを書いて来たが、今はそれがいよいよ最高潮になっている。同乗者がいるときは少ないのだが、独りで乗ると、ほぼ必ずエレベーターが動かなくなってしまう。「閉」を三秒ごとに押してもびくともせず、そのまま十五回以上押してようやく動き出す。

 異常なのは、動き出しを「止める」力が働いていることだ。

 途中で「ドアが閉まります」というアナウンスが入り、実際に自動ドアがぴくっと動き出そうとすると、「ビー」と小さなブザーが鳴り、止まってしまう。

 まるで、カメラで誰か、例えば保守管理の担当者が「意図的に開けさせなくしている」みたいな動きをするのだ。そんなことが実際に出来るかどうかは知らないが、あくまでそんな感じの動き方をするという意味になる。

 

 つい最近、隣のベッドの「ガラモンさん」とエレベーターに居合わせたことがあった。

 私が先に奥に入り、「ガラモンさん」が入り口に立つ。

 「このエレベーターは調子が悪くて、いくら閉めるを押しても・・・」と言い掛けたが、「ガラモンさん」がボタンを押すと、難なく動き出した。

 「私が乗る時には、毎回、止まってしまうんですよ」と伝えると、「ガラモンさん」は「そう。私は一度も止まったことが無いけど」と答えた。

 

 そこで二日前、周囲の患者に、「エレベーターの調子が悪かったことはないか?」と訊ねてみたのだが、なんと一人も頷く者がいなかった。

 そうなると、機械の不調を知る者は、私とガードマンの一人、それと私が乗った時に居合わせた看護師と患者だけになる。

 「ほとんど俺だけ乗った時にエレベーターが停まるってことじゃないか」

 そうなると、これまでの質問は何の意味もなかったことになる。

 私について告知しているなら、「被害者はどのくらい?」と訊いても答えが返って来ることはない。話が違う。

 

 そこで、帰路に今度はこう聞いてみた。

 「もしかして俺に何かを伝えようとしているのか?」

 「閉」を押すが、やはり動き出さない。

 そこでさらに具体的なことを訊くことにした。

 「じゃあ、『これから俺に重大な危機が訪れる』と伝えたいなら、三回押したところで返事をしてくれ」

 「重大な危機」とは、ま、生死を分かつ危機のことだ。そこは私は重篤な患者だから、それが一番近い話になる。

 

 「まるで悪夢のような出来事」という表現があるが、それはこの後のことだ。

 それから「閉」を押し始めたのだが、ちょうど三回目に「ドアが閉まります」というアナウンスが入り、扉が閉まった。

 おいおい。「マジかあ」とゲンナリする。

 毎回、十五回は押していたのに、「これから三度」できっちりその通りに動くとなると・・・。

 もちろん、「偶然」「たまたま」も起こり得る。

 機械の不調が前提にあるから、「不規則な動き」が、たまたま「三回目」に当たったということも有り得る。

 それでも、「不調はほとんど私一人の時だけに起きている」、「必ず十五回はボタンを押している」、「三回目に返事をしろといったらその通りに」という三つの条件が重なっているのも事実だ。

 すごく嫌な感じ。

 「どうやらいよいよ覚悟する必要があるようだ」と思う。

 これまで幾度も危機をすり抜けて来たのだが、常に「体の不調」や「幽霊が頻繁に写真に写る」という目に見える事態が見えていた。

 そういうのは、今は何もない。

 体調は「低空飛行」状態だが、割と安定している。一年前は歩くのも覚束なかった。

 神殿で撮る私自身の姿に喪、さほど強烈な幽霊にまとわりつかれている様子はない。

 起きているのはエレベーターの不調だけだ。

 状況がこれまでとは違うのが、余計に気持ちが悪い。

 

 18日に神社に行き、ガラスに映る自分自身にカメラを向けると、私の周囲に黒い人影が複数見える。

 「おお、今は感度が高まっているらしい」

 黒い巫女着のようなものを着た女やマスクをした男女の影が「目視」で確認できるのだ。

 この時、私の周囲には、前に高齢の夫婦がひと組いただけだが、ガラスには他に五六人のひとかげが映っている。

 続けて何枚か撮影してみたが、しかし、画像の方にはほとんど何も残っていなかった。

 これも普段とは違う。

 ま、今、起きている事態が「ただ気のせい」である可能性も否定できないし、実際、他人にとっては「妄想」に見える筈だ。

 だが、メッセージが送ろうとする相手は、専ら私一人が対象なのだから、他の人が理解しようがしまいが、送り手にとってはどうでもよいことになる。

 

 たまに眩暈がするから、心臓の調子が万全ではないようだが、これが「じきに発症する」といった事態は有り得るし、巷の感染症なら、いつどこでも起こり得る。

 腹を括って置く必要がありそうだ。

 今度も死神がうまく横をすり抜けてくれるかどうか。

 ま、いずれは誰でも死ぬから、そのこと自体を恐れることは無いのだが、私は死後に重い務めが待っている。

 

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 追記)数年ぶりに、急遽、趣味の会の招集を出したのは、こういう背景があった。

 これもひとつのテストで、今の時勢と日程が急なこともあり、普通は「一人も来られない」ことが多い。

 これが「形見分けのつもり」だと悟る人がいれば、何はさて置きとりあえず駆け付けるだろうから、「気付かずにスルー」してくれる方が有難い。

 当日は誰も来ず、「下さい」というメールが沢山来れば、それに越したことは無い。