日刊早坂ノボル新聞

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◎ニュースの裏側 「東京の976倍」(レコチャ引用記事考察)

ニュースの裏側 「東京の976倍」(レコチャ引用記事考察)
 中国・上海市の自宅で放射線量を測定したところ東京の976倍の数値を記録したとの情報について、専門家から「日本の処理水海洋放出が中国不動産市場の危機を加速させる」との見方が出ている。台湾メディアのNewtalkが伝えた。(以下引用)

 日本が24日、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出を開始したことが中国の強烈な反発を招き、中国各地では不安を感じた人々が塩を買い占める現象も発生している。そうした中、中国のあるネットユーザーが先日、「ガイガーカウンター放射線測定器)で自宅を測定してみたところ、数値は福島の3.0マイクロシーベルトよりもひどく、最高で9.7マイクロシーベルトになった。本当に驚いた。中国中央テレビCCTV)のニュースによると東京の数値は0.01マイクロシーベルト。うちは東京の976倍になる」とし、「カウンターは半年前に購入したが、まさか自宅で(数値が)爆発すると思わなかった。もう頭が痛い」とつづった。投稿された場所は上海だった。

 カナダのヨーク大学の沈栄欽准教授は「中国国民は放射能汚染された物を避けるためにガイガーカウンターを購入して水産品を検査しているが、多くは汚染を発見できなかった」と指摘。その上で、「中国の建材には広く基準値を超える放射性物質が含まれるという問題が存在し、このことは多くの中国国民を非常に驚かせている。各都市が相次いで検査を行っているが、初歩的には中国の建築物の放射能汚染状況はおそらく珍しいことではないと示された。人々は不動産業者に不満を言い始め、中には政府当局との癒着を疑う人もいる」と説明した。(引用ここまで)

 報道に信頼性が乏しいのは、まず「東京の数値は0.01マイクロシーベルトというところ。
 当方の計測では、首都圏が原発事故の影響(放射線量)を完全に脱したのは、2018年頃で、東京と埼玉の平均の空間線量は、0.03~0.06μSv だった。東京都内で0.01μSvの水準だったことは一二度しかない。
 よって、最初に疑問に思うのは、その「東京」ってどこだよ?ということ。

 だが、もちろんだが、地点によりこの数値自体は大きく変わる。
 電機施設の傍では、放射線量も上がるから、例えば
 スーパー店舗の前 0.06~0.12μSv
 電波塔の下    0.12~0.18μSv
 高層ビルの配電室の近く 0.15~0.20
 は概ね「よくある」水準だ。

 郊外の公園だと、0.03~0.05μSv が普通で、これはまったく問題のない水準だから、以後は計測しなくなった。
 世界標準で「問題がない」とされるのは、概ね「0.21μSv以下」となっている。これも「一定期間浴び続けるとリスクがあるかもしれん」という意味範囲で、具体的にどういう影響があるのかは分かっていない。

 次が「福島の値が3.0μSv」という表記だが、この数値水準で、ここで言う「福島」が「帰宅困難地域の境界線上」であることが分かる。これより外側でこの水準に達したことは一度も無い。
 五キロ離れると、0.50μSv以下で、これは事故後の徹底除染の効果による。帰宅困難地域の中が、8.0~12.0μSv(計測可能な地点)だから、中国某所の値は、帰宅困難地域よりも高い水準で、たぶん、チェルノブイリの二十キロ圏付近と変わらない。(最後はビデオで観ただけなので不確か。)

 数値自体は個人の測定結果による経験則だから、信頼性に乏しいが、それは「どれくらいか」を決める数量として信頼性に欠けるということで、「高い」か「低い」かと言う分には問題ない。
 時々、自分では計測したことも無くて、「空間線量は物自体が帯びた線量は測れない」とか、無知なことを言う者がいる。
 空間線量は、物自体が帯びた放射線量と相関がもちろんあるから、「数値そのものの信頼性」が下がるが、それが「高いか低いか」の目安にはなる。殆どの者は、自分では調べたことが無いのにエラソーに言及する。
 その意味では、今回、線量を計測した中国人はある意味正しい。少なくとも検証しようという姿勢がある。

 だが、その中国人は「ご愁傷様」だ。危険域を突破しており、もし福島の処理水を飲んだり、浴びたりすれば、むしろそれで「浄化される」という水準だ。もちろん、放射線量は高さだけでなく強度(時間や総量)と言う要素もある。

 日本人の報道関係者には「未知の汚染物質があるかもしれんからリスクがある。放出を止めろ」と言う人もいる。
 これは「宇宙人が来るかもしれんから防衛力を高めろ」という論理と同じことだ。 
 当たり前のことだが、常に監視とモニタリングは必要だが、「宇宙人の存在を前提とする対策」を考えるのは、極めて愚かなことだ。

 「宇宙人が来る可能性があるから外出を控えましょう」wwww。あきれる。

 曲がりなりにも実証が必要で、何らかの手立てで事実を調べる姿勢が重要だ。当方がパヨを憎むのは、その部分が欠けており、絵空事に終始するから。自分なりにでも実証を心掛けろ。
 せめて、福島の現場に行き、漁民から直接話を聞き、魚を食って見せろ。
 
 もちろん、「聞いて」「検討する」しか能のない岸田総理は、「パヨ以下」だと思う。早く辞めさせろ。コイツは日本をミスリードしている。

 2015年頃に、茨城から福島の海岸線を移動すると、海でサーフィンをやっている若者たちがいた。スゲー。
 今考えると、影響などない。その頃でもせいぜい0.15μSvだった。
 今のこの中国人の置かれたよりはよっぽどまし。
 岸田総理や東電の役員に「処理水を飲め」とまではいわぬが、「風呂に入って見せる」くらいのことをやって見せるのは当たり前だと思う。

 何故なら、常々、「安全だ」と保証しているからだ。
 トイレのタンクの水を飲むことはないが、水道が止まったら、体を洗うためには使う筈だ。
 自分が「飲めるほどきれい」だと口にしたなら、実際にそれをやって見せる必要がある。麻生氏が「飲んでも大丈夫」と言うなら、その言葉の通り飲んで見せる必要がある。しないなら、やはりイカサマ師だ。やらぬなら口にするな。

 当方は、都市生活者が嫌いで、いつも小馬鹿にするのだが、これは裏を取らぬ小さい知識だけでものを言うからだ。
 嫌いなだけに、自分自身は「必ず自分なりに実証する」ことを心掛けるべきだと思う。よって、大体、何がしかの裏を取ってから言っている。