日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

「2位ではダメか」ではダメだ

数年前に、ある女性大臣が、予算を削減するために、「なぜ1位でなくてはならないのか。2位ではダメなのか?」と発言したのは、今も記憶に新しいです。
その時には、「なんて理不尽なことをいう女だ」と思いつつも、しかし、「もし、知人のバカな女がこんな屁理屈を述べたとして、その場でどう言い返すか返答に困るようなコンセプトだ」ということも同時に感じました。
なぜなら、それは「生き方」「存在の仕方」にも関わるような考え方、すなわち哲学的な問題です。
 
しかし、7月にサッカーの「なでしこ」たちが、はっきりと行動で示したことは、「2位ではダメ」だということです。
ここでは、もちろん、結果的に2位になった場合に、そのことがダメなのではなく、途中経過で「2位でも良い」なんてことを考えてはならないということです。
要するに、「最善を尽くせば、2位でも良い」なんて考えるヤツは、地区予選も突破できないだろうということです。
 理由は簡単で、他の人がトップを目指して命を削っている状況の中で、「2位でも」なんてことをチリほども考える人間は、意識の面で劣っているからです。
 
 結果だけを見て物事を論じるのは、歴史学者に任せておけば良い話です。
 今をどう生きるかは、「極めて不確実な未来での成功」を信じることからだろうと思います。
 
 バブル崩壊後、日本人の間に蔓延したのは、拝金主義と結果論です(哲学的には同じ根源)。
 日本の今を打開し、再建するには、まずは、そういう価値観を打倒するところからだろうと感じます。