日刊早坂ノボル新聞

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TPPの本質

 TPPの発想の出発点は、やや後位にある国どおしが、経済活動での連携を高め、いわゆる経済大国に対抗しようとするものだったろうと考えられます。
 ところが、その輪の中に、資金力があり、資源を持つ大国が参加したらどうなるか。
 答は明白で、その他大勢の国は単に従属させられる結果になります。
 
 問題は、農産物の輸出入の次元ではなく、総ての産業について、これまで制度的に保護されてきたものが「自由化」させられてしまうということです。
 戦後の経済成長期を通じ、蓄積してきた財を、バブル崩壊後の日本はどんどん消費しており、「3代目には資産が尽きる」と言われています。この3代目とは、概ね「子団塊」が該当するでしょう。
 アメリカの資本主義は、本質的に「悪」で、その根本は「人の物を奪う」。
 そういう人種にとって、TPPは自己を正当化する最大のチャンスでしょう。
 とりあえず、「ゆうちょ」や「かんぽ」に寝ている資金がターゲットで、農産物なんぞ屁のカッパですよ。
 
 もしTPPの枠組みに参加するなら、アメリカ抜きの枠組みでなくてはね。
 「韓国などに競争力の面で劣る結果を招くのでは」という危惧を主張する人もいますが、食糧自給率が1割で、合計特殊出生率が世界最低水準の国とは状況が違います(もともと自立不可能)。
 土台、属国慣れしていないわが国では、身売りはとても無理でしょう。
 また、韓国には、「北との統合」というウルトラCがありますが、わが国にはありません。
 
 素人考えだと、TPPに加盟する国と2国間で自由貿易協定を結び、三角貿易にすれば、別に関税を危惧する必要は無いし、その2国は両方とも経済が潤うのでは、なんて思ってしまいます。タイとか、やってくれんかな。
 しかし、つくづく「悪の枢軸国」とは、まさにアメリカのことだと感じます。
 
 追補)アメリカとオーストラリア抜きのTPPには、もの凄い意味がありますので、まずは不参加で、その次に別の枠組み(「アジア自由貿易圏」とか)を設定するってのもアリですね。
 でも、そうなると、また「米帝」と戦争になるかも。その辺は、やはり大将となる国は、いまや超大国の中国にお願いすると良いのでは。(ややシニカル過ぎかも。)