日刊早坂ノボル新聞

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「雪の降る朝に─盗賊の赤虎が最期を迎える話」

短編小説の「雪の降る朝に─盗賊の赤虎が最期を迎える話」を書き、盛岡タイムス紙に送りました。
紙面掲載は12月の頭くらいだろうと思います。
 
「峡谷の怪物」、「無情の雨」は、単体で読むと、ドッロドロの怪異譚ですが、実は心の救済が中心テーマになっています。このため、この作品を示しておかないと、意図が伝わらないと思い、追加しました。
死後の世界については、私自身の臨死体験を基にするものです。
 
わかる人はわかると思いますが、赤虎シリーズの世界観や無常観は、般若心経をベースとしています。
物語の中で、「夲(とう)」という言葉が出てきますが、これは「前に進む」という意味です。要するに、悟りを得るためには、「羯諦」あるのみということ。
 
ハッピーエンドとしていますので、ほっとする方が多いだろうと感じます。
わずか15回程度の短編になっています。
 
赤虎シリーズで残すは、あと1本。若き日の赤虎が、大湯四郎左衛門と連携し、四郎左衛門が大猿を、また赤虎が「猿(ましら)の三次」と戦う話になります。
元々、戦災孤児だった赤虎は、子どもたちが悪人にさらわれたのを目にすると、黙ってはいられませんでした。
侍と共闘するのは不本意ですが、子らを救うためには、そんなことを言ってはいられません。
 
赤虎のイメージは、もちろん50歳頃の三船敏郎さんです。