日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第161夜 シャワールームで

疲れが溜まっていたのか、居間の床に腰を下ろした瞬間に、眠りに落ちてしまいました。
すぐに、夢の世界に入ります。
 
ドアを開くと、すぐ眼の前に大きな浴槽が見えます。
20人くらいは入れそうで、ちょうど銭湯サイズです。
左側には、壁面にシャワーの蛇口が並んでいました。これは10個くらい。
 
ここどこ?
何となく、学校のような気もしますし、古びた温泉施設のような気も・・・。
よく夢に出てくる、巨大な温泉ホテルかしら。
 
浴槽には湯が入ってはいないようで、この部屋は隅々まで乾いています。
シャワーも埃にまみれているので、使えないようですね。
せっかく汚れを落としに来たのに。
右腕を見ると、肩の下あたりに泥がつき、その下には擦過傷ができているようです。
 
この時、「うう」と声がしました。
前を向くと、ちょうど大浴槽の陰のあたりから聞こえます。
「助けてえ・・・」
間違いなく女の泣き声です。
思わず、「え」と発してしまいました。
その声が聞こえたのか、一瞬、浴槽の向こうが静まります。
 
「誰かいるの?お願い。助けて・・・」
もう一度、声が聞こえました。
いやな感じ。これって、生きてる人の声じゃないのでは。
背伸びをしても、浴槽の向こうは見えません。
 
周囲が急に暗くなります。
また出たか。
絶対に「コイツは幽霊だ」という確信があります。
死んだけど、あの世に行けずに固まっているわけです。
ああ、そう言えば、こないだ廊下に立たれた、あの「よその人に取り憑いた女」だ。
エライ迷惑ですね。
間に1人挟み、オレの方に乗り換えようとしているわけか。
ま、存在を知ることのできる人は、この世にわずかですので、すがりつきたくなる気持ちも分からないではありません。
 
でも、知ったことか。
執着心で凝り固まったがために、その場に留まっている幽霊なんぞ、この世には山ほどうようよしています。
そんな手合いにいちいち関わり合っていたら、こっちの人生があっという間に終わってしまいます。
お前のことは助けられない。
近寄るんじゃない。
そう念じながら、女(たぶん)に背中を向け、ドアを閉めました。
 
ここで覚醒。
あまり良い夢ではなく、しばらくの間は不快でした。