日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

「17%」の解釈

たまたまテレビで目にしました。
オサワ氏を中心とする増税反対派が、国民の目にどう映っているかをアンケート調査したそうです。
どうやって調査したかは、コメントがありません。
テレビ局で多いのは、「電話で調べる」手法ですが、時間帯や相手により歪みが著しい方法です。
または、最近では「ネットで調べる」と堂々と言うケースもありますが、明らかに有意調査なので調査結果の信頼性が劣ります。
この辺、メディア系のシンクタンクに任せると、ロクなことはないです。
 
やや脱線しましたが、そのテレビ番組では、オザワ氏らが法案に反対したこと、さらに民主党を出て新党を作ろうとすることについて、「共感を覚えるか」(または「理解できるか」)と訊いたそうです。
後者の新党結成に関する賛成意見は17%(かそこら)で、他は否定的だったそうです。
 
この17%(かそこら)について、アナウンサーだかコメンタイターだかは、「国民の多くが良く思っていない」「反対だ」などと結論づけていました。
びっくりですね。
コイツら、よほどのバカなんじゃね?
 
新党を作ろうとしているオザワ一派は、概ね40数人。
衆議院議員の数は480人いますので、1割に満たないメンバーですよ。
もし有権者の17%がオザワ新党を支持するとしたら、小選挙区、比例と選出方法が複数なので結果が必ずしも直結するわけではありませんが、概ね「大勝利」ですよ。
仮定の話なので、大雑把に書きますが、仮に10%が17%に伸びたら、議員は倍増に近い数になります。
 
新聞、テレビなどのメディアでは、ひとつ1つの物事について、自らじっくり考えることをせず、「専門家」みたいな人間の解釈をそのまま利用することが多いです。
多くは、解釈と解釈をつなぎ合せ、検証もせず、熟考もせず、イメージだけでものを言う。
 
私はオザワ氏の考え方に同調はできませんが、好き嫌いで事実を歪める考え方にも賛成できませんね。
民主党政権の誕生から今までの流れを中期的に捉えれば、今回は増税に反対した側の意見に理があるように見えます。
今回、最後まで筋を通すためには、オザワ氏は絶対に離党しなくてはならないです。
もし、これをしないと、本当に政治生命が終わりになる。
 
可能であれば、参院増税案の採決が行われる前に、内閣不信任案を提出するところまでこぎつけられれば、増税案を阻止することが出来るかもしれません。(ここはクリアすべき問題が多々ありますが。)
面白いことに、もし、オザワ新党が増税案の可決前に内閣不信任案を提出したら、自民党はどうするのか。
自民党増税に賛成する側で、廃案にすることは出来ないので、不信任案に反対しないと、典型的な「目先の損得で動くヤツ」になり下がります。
ところが、内郭不信任案を通し、総選挙に持ち込むことが、今の自民党が喉から手が出るほど欲しい事態です。
オザワ新党は、民主党だけでなく自民党の首にも、刃物を突きつけられるのですね。