日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第174夜 宴会場から聞こえる声

なかなか眠れないので、DVDを見ていたのですが、いつの間にか眼を閉じていました。
その時に見た夢です。
 
地方の温泉街を訪れ、ある旅館に泊まることにしました。
古い旅館で、床板がぎしぎし鳴りそうな塩梅です。
露天風呂に入り、自分の部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、大広間で人の声が響いていました。
宴会が始まるのですね。
人数は・・・、声の感じからして70人はいそうです。
「ここはかなりの田舎で、かつ今日は平日なのに、結構な宴会だよな」
これが夜の8時ごろです。
 
食事をして布団に入ったのですが、夜中に目が醒めました。
トイレに行こうと廊下に出ます。
古い旅館で、部屋にはトイレが付いておらず、その階の真ん中くらいに1か所あるだけです。
廊下を歩いていくと、大広間のほうから話し声が聞こえました。
あれま。まだ飲んでるわけ?
廊下の途中で、壁の時計を見上げると、もはや1時を回っています。
「うわ。どんだけ田舎なんだよ」
私の田舎では、かつては冠婚葬祭があると、1時2時まで当たり前のように飲んでいました。
(ま、その真ん中に座っていた長っ尻は、私の叔父でしたが。)
 
部屋に戻って布団に入ります。
眼を閉じたのですが、しかし、廊下から宴会場の声が聞こえてきました。
こりゃひどい。「いい加減にやめろ」と、誰も文句を言わないわけ?
大声を出しているオヤジたちの中に、なんとなく叔父の声が混じっているように感じます。
「オイオイ。叔父さんがここにいるわけないだろ」
でも、そっくりです。
「オレが・・・にいたときゃあ、・・・を・・・してなあ」
ああ、叔父の法螺話が始まった。
でも、そんなはずがありません。
「叔父さんはもう死んでるんだしね」
 
30分ほど我慢していましたが、まったく静まりません。
部屋の時計を見ると、もはや2時です。
「ダメだ。これじゃあ、寝ていられん。帳場に文句を言おう」
そう決めて、起き上がり、どてらを着ました。
廊下の中央まで歩くと階段がありますが、これを下りるとすぐに帳場があるのです。
 
部屋を出て、廊下に出ます。
すると・・・、廊下の音がピタッと止まりました。
「あれ?そんなはずは」
廊下を歩き、大広間の前まで行きます。
襖の上に明り取りの隙間があるのですが、どうやら中は真っ暗なようです。
「あんだけ騒いでいたのに、おかしいな」
開けてみようかとも思いますが、なんだか嫌な気配を感じましたので、部屋に戻りました。
 
これは正真正銘の幽霊じゃん。
動かし難いほどの声と気配から始まるのが、本物の心霊現象です。
いやはや。
冷蔵庫から日本酒を出し、コップに汲んで、枕元に置きました。
静かにお経を唱え始めます。
 
ここで覚醒。
寝る間際に見ていたのが、J.ニコルソンの出ていた「シャイニング」で、これなら、こういう夢を見てもおかしくはありません。
あの映画のダンスフロアとバーカウンターの件はリアリティがあり、本物の幽霊はああいう感じで、はっきりと出ます。
ある県を訪れた際に、夢で見たのと、まったく同じ体験を現実にしたことがありますので、途中でひやひやしました。
 
大広間の前に立ち、襖を開けたらどうなるでしょうか。
実際の体験のほうでは、その襖を開けてみたのです。
中は真っ暗で、誰1人としていませんでした。それまでの声がリアル過ぎたので、ざわっと背筋に怖気が走りました。
 
この時の印象が強すぎたので、今も時々夢に見ます。