昨夜、居眠りをした時に見た夢です。
眼を開くと、どこか部屋の中にいます。
ソファに腰かけており、向かい側には、幼女が1人座っていました。
園児服を着ているので、4歳か5歳くらいですね。
(この子は一体誰?)
そう自問すると、なんとなく娘のような気がしてきました。
しかし、記憶はおぼろげです。
幼女をよく見ると、体中埃まみれでした。
壁の時計を見上げると、夜の8時です。
(こりゃ、早いとこ風呂に入れて寝かさねば、明日の登園に差し障りがあるだろうな。)
そこで、幼女を促します。
「もう、お風呂に入って、寝なくちゃね」
立ち上がって、幼女に手を差し伸べます。
幼女は頷き、私の手に掴まりました。
風呂場に連れて行こうとすると、後ろのダイニングの椅子に女性が見えました。
ずっとそこに座っていたのですが、背後なので気づかなかったのです。
少しびっくりしました。
(この女の人は誰だっけ?妻かな。)
思い出せません。
声を掛けようとしましたが、そこで止めました。
女性の眼が壁を向いていて、まったく動きません。
(こっちを無視している。ケンカでもしているのかな。)
ま、いいか。
浴室に幼女を連れて行くと、風呂にはお湯が張ってありました。
「ひとりで入れる?」
幼女はこっくりと頷きます。
自分の娘なら一緒に入ってやりますが、今1つ自信が持てません。
独りで入れると言うなら、それでいいでしょ。
浴室のドアを閉め、居間の入り口まで戻りますが、あの女性はさっきのままでした。
ほんの少しも動いていません。
壁を向いたまま、固まっています。
周囲の状況が視野だけでなく、意識にもなさそうで、気持ち悪いです。
(まるで幽霊みたいな女だ。)
こういうのは、道で時々見掛けます。
浴室でシャーシャー音が聞こえます。
幼女がシャワーを使っているのでしょう。
温度が大丈夫なのか気になり、「熱くないか」と声を掛け、浴室を覗いて見ました。
すると、あろうことか、幼女は園児服を着たままシャワーを浴びています。
「おいおい。服を脱いでからだよ」
シャワーを止め、浴室の外に出して服を脱がせます。
「まずは体を暖めるんだよ」
幼女を浴槽に入れました。
居間に戻り、ひとまずソファに座ります。
なんとなく、ダイニングの女性のほうを向きました。
すると、その女性は、壁ではなく、私のほうを見ていました。
「おう、びっくりした」
眼を見開いてにらんでいるので、その形相に驚いたのです。
「ねえ」
その女性が口を開きました。
「はい?」
これに女性が言葉を続けます。
「私。電子レンジみたいでしょ」
これを言い終わると同時に、女性の頭がぷうっと、縦横50造梁腓さに膨らみました。
口が大きく開き、顔の半分以上に広がります。
ぽっかりと開いた口は、まさに電子レンジの扉が開いた様子と一緒です。
「なんだコイツ。幽霊じゃなくて妖怪かよ」
ここで覚醒。
変な夢でした。
前半のトーンは映画の「シャイニング」と同じで、どこか乾いた感じです。
最初に出てきた異性が自分の分身だとすると、私は幼女ですが、果たして。
電子レンジ女が一体何の象徴なのか、サッパリわかりません。
不快な感じが残りました。