日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

世論誘導か

7月28-29日のネット配信ニュースより。

(ココカラ⇒)中国紙・人民日報海外版は28日、「日本の領土は戦勝国が決定すべき、琉球が日本に属するかどうか再議が必要」と題した寄稿記事を掲載した。作者は中国国際問題研究所の賈秀東・特別研究員。(/ココマデ)

「人民日報」は何年か前まで、公称100万部発行。13億の人口からみると、ほとんど読まれていない新聞であり、記事が雑だと言う評判になっています。
その疑わしい掲載記事を、なぜニュースとして、ネットで配信するのでしょうか。

発行元が「新聞」となると、中国の論調がそうなっているように聞こえますが、記事自体はおそまつ。
まともな知識のある者が書いたとは思えない内容です。
察するところ、賈秀東という記者もどきは、自国民を小ばかにしており、「ポツダム宣言」やその他の平和条約について、「知るわけない」と思っています。
(もちろん、その辺の動きを知る多くの日本人にとっては大爆笑するような内容です。
ところが、中国人の中には、きっとそれがまともなニュースだと思う人が幾らか生まれてしまいます。
もし、この記事しか読まなければ、日本は国際条約を守らない悪辣な国そのものに見えます。
(まあ、その辺がこの新聞の狙いではあります。)

思い出すのは、民主党政権時に、時の総理大臣と中国首脳との会談が開かれた時のことです。
NHKのニュースを見て、報道と野田総理が実際に言ったことを突き合わせて見ると、報道内容はまあまあ事実で、ごく普通のニュースでした。
ところが、次にBSの海外ニュースで中国政府が流したこの会談のリポートを聞くと、中国側が「尖閣は自国の領土であることを堂々と主張した」という内容になっていました。さらに、その主張に対し、野田総理以下、日本側が自らの非を認めて何も言えなかった、てなニュアンスです。

あの調子で、中国政府の捏造ニュースを毎日見聞きしていたら、さぞ、「日本が中国を侵略してくる」と思い込む「無知な人民」が増えただろうと思います。

しかし、日本でも、大して状況は変わりません。
Tスポが毎日書く記事みたいな内容の「新聞」報道が、毎日国民に流されています。
ゴミ新聞ならまだしも、個人のブログ記事の内容をニュースとしてテレビや新聞、ネットで流すことが、「極めて頻繁に」行われています。

今回この記事を読むと、どんな日本人でも腹を立てることでしょう。
それでも、冷静になって考えると、根拠の乏しい「くだらない作り話」を、わざわざ日本で流す意図は一体何かと考えてしまいます。
もちろん、中国が「悪の枢軸国」であると思わせ、世論をまとめるためですね。
(ま、今や、実際に中国こそ「悪の枢軸国」そのものですが。)

こういう「カス新聞」の報道でも腹が立つのに、「単なる1個人の感想」でしかないブログをニュース扱いするのは、犯罪に近い行為だと感じます。
ツイッターに至っては、雑音なだけですね。

嫌中・嫌韓反日は、主に各国政府の世論誘導と、メディアの商業主義に、国民が躍らされることで、大きく増幅されてます。
各国で2千人くらいずつ、メディア関係者を投獄すれば、少しはましになるのでは。
報道の自由というのは、国民を洗脳したり、誘導したりすることではないはずです。