日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第282夜 密命

昨夜、どうにも寝苦しく、苦しんでいた時に観た夢です。

俺は天魔源左衛門(光行)。
主の七戸家国の命を受け、人を運ぶことになった。
仔細はこうだ。

七戸家国の夢の中に、不動明王が現れた。
その不動明王が家国に告げた。
「世界の秩序が崩れようとしている。今のままでは、この世とあの世の境目が消失し、死者がこの世に溢れ出してしまう。そこで私は閻羅王と取引をして、然るべき時に、然るべき場所で儀式を行うものと約束した」
このため、その儀式を円滑に進められるように準備をしろ、と言った。
その準備とは、これから七日後に、天双連山の頂で儀式を行うため、「巫女と若者の2人を連れ、供物を携えてその場に送り届ける」というものだ。

主の家国は「これはただの夢ではない」と考えた。
あまりにも現実感があったのと、翌日の朝、巫女が若者を連れて城門を叩いたからだ。
主はその役目を天魔一族に委ねることにした。
「直ちに人選し、明朝には出発すること。あと五日だぞ」

俺は天魔館に戻ると、直ちに一族の者を集めた。
その中から、この旅の目的に沿うような者を選んだ。
まずは俺だ。それと、まだ若いが甥の覚右衛門(知仁太)、その姉のお夕と、他に2人だ。
他の者は、大浦為信の偵察にあたっているから、主の夢のために多くの人材を割くわけには行かなかった。

その足で主の城に戻る。
城では、巫女と十七歳の若者、それと護衛の侍1人の計三人が待っていた。
供物の方は、神刀と鏡、それと生贄用の牛一頭だった。
早速、七人で出発した。

わずか二百里(140キロ)の道程だから、六日なら余裕があると思っていたが、牛を連れて行くのは想定外だった。牛では日に30里も進めないからだ。(※1キロは700叩
俺は少し思案させられたが、結局、大崎領から先は「加美川を筏で下る」ことにした。

俺達の道行きはすんなりとは運ばなかった。
この務めを邪魔しようとする勢力があり、様々な妨害工作を行って来たのだ。
主は「何としても巫女と若者守れ」と俺に命じたが、出発の直前にこっそりと「もしどちらかを選ばなくてはならない事態が来たら、若者の方を守れ」と告げていた。
しかし、この若者が曲者だった。
我がままで意地が悪い。
辛いことかあると、すぐに逃げ出そうとする。
都合が悪くなると、直ちに仲間を裏切ろうとした。

侍は賊が襲撃した際に、若者を守るために命を落とした。
「こんな奴のために、わしは死なねばならぬのか」
天魔の従者2人も、次々に倒れた。
次第に、この使命に対する疑問が湧いてきたが、しかし、「この世の終わり」が間近に迫っているのは現実だった。
何としても、務めを果たさねばならぬのだ。

ここで中断(長いので)。

夢の結末の天双連山の儀式では、驚くべき大逆転がありました。
真面目に書いてみる価値はありそうな筋ですので、間を詰めることにしました。
拙著「無情の雨」の姉妹編になってます。
いつもこれくらいの夢を見られれば、ネタに困ることはないだろうと思います。