日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

(日高) またもや猫に案内される  (123日目)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

最近、ブログやSNSへの書き込みが増えています。
自分の状態を顧みると、書き込みが増えるのは、要するに「体調が悪い」ということです。
他にさしたることも出来ないので、仕方なく軽いものを書くわけです。
確かに、「イマイチ」以下で、寝たり起きたり、意識を失ったりの繰り返し。

前回の参拝から間が空いたので、なんとか元気を出して高麗神社に参拝することにしました。
天気は良くないですし、既に4時をだいぶ回っていました。
神社につくのは5時を少し過ぎた頃になるはずです。

駐車場に着くと、他に車は1台も停まっていません。
「それもそうだよ」
時間を見ると、やはり5時過ぎ。

鳥居に向かおうとすると、手前の木の下に黒い塊が見えます。
あれはもしかして・・・。
トラ(コマ)ちゃんでした。
ゆっくりと写真を撮りながら、猫に近づきます。

人の気配に気づいたのか、猫が顔を上げこちらを見ます。
トラちゃんは私に気づき、歩み寄って来ました。
「おう。やはりちゃんと憶えているんだな」
おやつを与えます。
厚意のつもりですが、健康被害をもたらさないように、今はおやつ程度に留めるようにしています。
ご主人の家でも食事をしますので。

「ああ良かった。じゃあ、5時を過ぎているから、家の人に心配を掛けないように、もう帰りな」
トラちゃんにそう告げて、鳥居を潜りました。
その時、なんとなく後ろに気配があるので、振り返ってみると、後ろにトラちゃんがいました。
私と一緒に歩いていたのです。

「おお。一緒に参拝してくれるのか?それとも家に帰るところなの?」
どちらでもOKですよ。
トラちゃんの帰宅コースは、境内の中心を通り、東側の建物の裏に進む道順です。
神殿の方に向かうと、トラちゃんは私と一緒にそちらに来ました。
またいつぞやと同じように、神さまの前に案内してくれようと言うのです。
なるほど。
さすが神さまに仕える猫です。

神殿は既に閉まっていますので、格子の隙間からお賽銭を落としました。
神社に入る前、お願い事は「日本人の全員から命の時間を0.001秒ずつオレに下さい。その代り、心が洗われるような話を書きますので」と祈るつもりでした。
「そうすると、ええと1億2千万人として2千分だから、33時間20分くらい?少ないな。じゃあ、ここはひとつ0.1秒ずつで手を打ちます(笑)」

しかし、トラちゃんが巫女と同じ振る舞い方で案内してくれたのを見ると、そんな気は無くなりました。
「これまでどうも有難うございました。この世の人が心安らかに暮らせますように」とのみ、祈念しました。

「じゃあ、オレは帰るよ。お前も家に帰りな」
トラちゃんにそう言い残して、階段を降ります。
私の方のルーティンは、桜の大木の前から境内の中央を通り鳥居に向かう、というものです。
砂地の半ばを過ぎた時に、何気なく後ろを見ると、再びトラちゃんが近づいていました。

「ありゃ。まだ帰らないってことは・・・」
おやつが足りなかったのかも。
そこでトラちゃんにキャットフード(乾き物の方)を手ずから差し出すと、トラちゃんは横を向いて「フン」と鼻を鳴らしました。
食べ物じゃあないのか。
この辺、私は昔も今も女心がよく分かりません。
相手のために良かれと思ってしたことなのに、大体、相手は腹を立てます(苦笑)。

トラちゃんは、私の脚にごしごしと体を擦りつけると、満足したのか、私に背中を向けて立ち去りました。
もしかして、「どうも有難う」とか「大好きよ」てなことを態度で示していたわけ?
そのままじっと、トラちゃんの去って行く後ろ姿を見守ります。

神さまに仕える猫は、淡々とした歩み方で建物の脇を進み、角を曲がって消えて行きました。
今度こそ、家に帰ったのですね。

ううむ。
動物のことはアレルギーのせいもあり、極力嫌っていたのに、ついに「あの猫がいなくなったらどうしよう」とまで思うようになってます。
先日、娘が「じゃあ、家でも猫を飼えばいいんじゃない?」と言うので、「他の猫ではダメだ!」と真剣に怒ってしまいました。

こりゃ参ったぞ。
オヤジジイの頑なな心にしっかり楔が打ち込まれてら。
これから自分の心がどう動いていくのか確かめなくては。
へこたれてなんかいられません。