日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

詐欺師には手も無くコロッと

日本人は、振り込め詐欺に何百億円も騙されるようなお人よし揃いです。
「ある男」のニュースを見ていていつもそう思います。

会社を買収するのは、その会社を手に入れて、事業を拡大し、営業で利益を出すため。
少なくとも、ほとんどの人はそう思います。
このため、M&Aで会社が買収されると、投資家はその会社の株を競って買う。
なぜなら、事業の拡大により、将来的に投資家に利益が還元される可能性があるからです。

ところが「ある男」は、会社を買収した直後に「株価が上がる」ことに着目しました。
「なんだ。上がった時に売れば儲かるじゃん」
そこで、その筋を含む投資家からお金を集め、M&Aに乗り出した。
買収に成功すると、すぐさま増資を行い、既存株主の自分にも株を割り当てます。
株券を刷ることで、見かけの資本がどっと増える。
そこで「ある男」は個人所有の株をすぐさま売却する。
これで印刷しただけの紙が、紙幣に代わります。
増資したひと月後に、手持ちの自社株をすぐさま売却することで、その社長がナンボのものかは明らかですよ。

会社を買収したって、真剣に営業する気なんかはまったく無し。
同じ手口で次々とM&Aを繰り返すことになるのです。

これって「こども銀行」と同じでは。
いずれ破たんすることが分かっているが、行けるところまで行き、自分の資産を増やすつもりです。
基本的に詐欺師的発想によるもので、それ自体はある意味合法的な「ネズミ講」でした。
あれから何年も経過したので、多くの人が忘れてしまったようです。
最近は「この男」の復権のきざしが歴然です。

しかし、今さらながらですが、さすが詐欺師は口が上手い。
上っ面は良いことを言うので、メディアなんかがもてはやし始めています。

日本人はよほど信じやすい国民なのでしょう。
騙されても騙されても、「きれいなウソ話」を信じてしまいます。
この男の発言がニュース報道されることに、ビックリしてしまいます。