日刊早坂ノボル新聞

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夢の話 第535夜 大学合格

夢の話 第535夜 大学合格
 2日の午前5時に観た夢です。正確には、これより一つ前の2時ごろの夢が「初夢」になるのでしょうが、そちらの記憶がありません。

 瞼を開くと、目の前に掲示板がある。
 掲示板には紙が貼ってあり、そこには何やら番号が沢山書かれている。
(ははあ。入試の合格発表だな。)
 周りを見ると、高校の制服を着た若者たちが沢山集まっていた。
(息子の発表を見に来たのか?)
 ここで記憶が蘇る。

 試験を受けたのは、オレだった。
 右手に持っていたのは、オレ自身の受験票だ。
 「オイオイ。五十台にして、また大学に入ろうと言うの?」
 考える間もなく、オレの番号が見つかった。
 「とりあえず合格しているわけだな」

 夢の世界のオレは、40歳台で母校の商学部に入学したっけな。
 今度は何学部なんだろ。教育学部?法学部?
 いずれにせよ本部校舎のどれかであることは間違いない。
 「でも、入学式とかはどうするんだろ」
 さすがに、若者の間に混じるのは気恥ずかしい。

 まあ、入学後の手続きなど、話を聞かねばならない点が多々あるから、式の前の説明会に出ることにした。それで様子が分かる。
 教室に行くと、オレのクラスは60人くらいだった。
 目立たぬ席に座ろうと、後ろの方に歩いていくと、最後の3列くらいに、オレと同じくらい、と言うよりオレより年上の人たちが座っていた。
 「親が説明会に出るのか?」
 不審に思いつつ、空いた席に座る。
 すると、隣の席の女性が声を掛けてきた。見た目は60歳台の後半だろう。
「あなたも新入生?」
 「も」だと。すると、この女性も新入生ってことだ。
 「そうですが」
 「私たちもそうなんですよ。よろしくね」
 なんと、後ろの席の20人くらいは、皆再入学生だった。

 そう言えば、高齢者の定義が「70歳から」になっていたな。
 今は58歳から69歳までを、「ダイヤモンド世代」と呼ぶようになっているらしい。
 要するに「磨けば光る世代」ということで、政治家や役人がよく使う詭弁だ。
 年金の受給年齢を遅らせ、なおかつその間に、あっさり死ぬパーセンテージが上がることを祈願して、こんな用語を作るわけだ。

 「65歳になっても元気で、活動的な人が多いから、もはや高齢者と呼ぶにはふさわしくない」だと。
 でも、現実はかなり違う。
 日本人が65歳までに死ぬ確率を推計すると、「団塊の世代」はおおよそ6.8%で、その直下の「谷の世代」では、おそらく9.8%。団塊だけがどの同時出生集団よりもしぶとく生きる。
 ところが、その後の5年で10%が死に、その後の5年間でさらに20%近くが死ぬ。これは団塊もその上下も同じ。
 要するに、65歳から先は「釣瓶落とし」の状態になる。
 ちなみに、この「釣瓶落とし」とは妖怪の名前で、木の上から突然落ちてきて人を食うヤツだ。すなわち、「あっという間」という意味だ。
 結果的に15%くらいの人は、年金が「払い損」どころか「払うだけ」になる。

 「高齢期を70歳以降に」とは、健康で暮らせる人だけに着目して、福祉が必要な人には目を瞑るための制度改革だ。
 58歳で定年になり、雇用延長で数年働けたとしても六十数歳。
 その先、70歳まではどうやって暮らせと言うの?
 たとえ健康でも、再就職の道は難しい。
 40台、50台でも、離職者の再就職は困難を極めるというのに、60歳を過ぎて、しかも「持病あり」だったら、誰が雇用してくれるのか。
 「高齢者の定義を70歳に」と叫ぶ前に、まずは就業環境・雇用環境の整備が先だろ。
 大企業や公務員を基準にしていたら、この世は「高齢者強盗」だらけになってしまう。
 ま、それ以前に、生活保護の申請がもの凄く増え、社会保障費が減るどころか逆に増加する時期があるわけだが。
 「貧すれば鈍す」を地で行くパターンだよ。

 てなことを考えていると、隣のご夫人が口を開いた。
 「若者には奨学金が出るけれど、私らにはそれがない。まあ、高齢者の枠は入学金や授業料が半分なんだけどね。それでも資格を取るとかしないと、生きてゆけない」
 どうやら、今は制度の過渡期で、「もう一度勉強してスキルを高めよう」っていう高齢者が出ているらしい。
 エレー建設的だな。
 オレなんぞ、妻に常々、「もし65歳まで生きていられたら、大手町の某銀行本店に強盗に入るので、その前に離婚してくれ」と言っている。妻は本気にしていないが、もちろん、オレは本気だ。
 ま、その齢までは生きていられない可能性の方がはるかに高いわけだし。
 
 「でもどうなんでしょう」
 オレはそのご婦人に言った。
 「この世には、制度を利用して富を貪っている輩が沢山居ます。そういう奴らから金を巻き上げたり、強奪したりして、この世の怖さを教えてやることも必要なのではないかと思いますね。悪人には罰が必要ですよ」
 ここでオレは気付いた。
 (そうなると、ここは法学部だ。オレは法律や制度を悪用している奴らから金を巻き上げるために、ここに来ているのだ。)
 何百億か金持ちから金を騙し取って、母子家庭に配ろうと思っているわけだ。

 「でも、まだ考えが生ぬるいよな」
 「公共事業」という名目で、国の金を好き勝手に引き出しているヤツとか、縦のものを横にするくらいの資金操作で利益を貪るヤツとかは、首を落としてやったほうが早い。
 預金してもらうのに手数料を取る銀行も同じ。
(話が突然小さくなるが、ここは夢なので。銀行に数万円入金したら、手数料が4百円でキレそうになったことが頭に残っていたようだ。) 

 「トップの人間30人くらいの首を切り落としてやれば、目が覚めるかもしれないな」
 ま、世の中が変わることはないだろうけど。
 机の前に座って、「この大学に通うのは止めて、一揆を起こす作戦に移るべきか」とオレは考えている。

 ここで覚醒。
年末年始は腰痛で寝たきりなので、変な夢ばかり観ます。