◎平和祈念の鐘 (飯能市:竹寺)
竹寺の中にある平和祈念の鐘です。
日米戦争の際、フィリピンの街を米軍が空爆し、爆弾を落としたのですが、不発弾だったそう。
そこの住民は九死に一生を得ました。
そこで、フィリピンの篤志家が、「戦争の無い世界を作ろう」という気持ちを込めて、その爆弾を釣鐘に加工して、日本に贈ったとのことです。
フィリピンは戦争の舞台となっていたわけですが、戦っていたのは、いずれも外国人。米国はフィリピンを占領していたし、日本人はフィリピン人を多数殺しています。
もちろん、米国が嫌いで、日本人を憎む人も多いわけですが、そういう感情を超えて「平和を願う」ことに意義があります。
政治や信仰の領域は、意見を違える人のことを「敵」と見なしますが、ひとつ下がって物事を考える必要があります。
バラバラと爆弾が降って来るのを見るときの「暗い気持ち」や、落ちた爆弾が不発だったときの「安堵感」は想像するに余りありますね。夢に観てしまいそうです。