日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎夢の話 第672夜 釣り

◎夢の話 第672夜 釣り
 30日の午前3時に観た夢です。

 父と一緒に釣りに行くことにした。
 父は家族から離れ、どこか北の方に単身で赴任している。
 釣り道具を車に積み、父の住む家を訪れた。
 家は思っていたより質素なつくりだった。

 玄関から声を掛けると、父が出て来た。
 「よく来たな。遠かっただろ」
 「今度はきちんと道具も準備して来たから大丈夫」
 前回は道具が揃っておらず、海を眺めただけだった。

 海岸に行くと、海には流氷が浮かんでいた。
 「ありゃりゃ。冬じゃんか。これで釣りが出来るのか」
 すると、父が答える。
 「なに。大丈夫だろ」
 磯に近寄ると、海の中には「うじゃうじゃ」と言い表すのが似つかわしいくらい沢山の魚がいた。鮭だ。ちょうど河口付近だから、海鮭が集まって来ているのだ。
 「こいつはスゴイ。何万匹もいる」
 海中には鮭の銀色がうごめいている。
 少し離れたところにある浜辺には、長旅に消耗した鮭が数え切れないほど打ち上げられていた。

 「こんだけ沢山いると、釣ろうという気持ちがなくなるね」
 すると、父が冷静な口調で答えた。
 「鮭は川に上がったら、もはや餌を口にしない。ここはまだ河口だから分からんが、淡水に入ったら、竿では釣れないだろ」
 既に釣り道具を出しかけていたが、父と俺はその手を止めて、海を眺めた。
 何時の間にか雪が降って来た。
 ちらちらと雪が舞う中、沖から近寄って来る黒い影が見える。
 「ありゃ何だろ」
 「オットセイかアザラシ、あるいはセイウチだろうな。これだけ鮭がいるのだから、それを求めて色んな動物が集まって来る」
 十数頭の獣が磯の近くまで来ると、総てアザラシだった。
 「なるほどなあ」
 
 アザラシたちが、盛んに鮭を食べ始めた。
 それを見ているうちに、すっかり釣りの気分が削がれた。
 俺は車から魔法瓶を取り出し、暖かい飲み物をカップに注いで、父に渡した。
「まさか今が冬だとは思わなかった。この寒さじゃ、親父も俺も長く外にはいられないな」
 父も俺も心臓の持病がある。体を冷やすと、たちまち胸が苦しくなる。もちろん、命にも関わる事態だ。

 すぐ目の前にアザラシが寄って来た。
 打ち上がった大量の鮭を食べるために磯に来たのだ。
 アザラシは二人のことなど、まるで意に介さない風情で、盛んに鮭を齧っている。
 ほんの2メートルかそこらの距離だった。
 すると、突然、アザラシの後ろの海面が盛り上がり、何かが飛び出した。
 でかくて白い頭が見える。
 俺は思わず父の手を引いて、後ろに下がった。
「親父。北極熊だ。こいつはヤバいよ」
 鮭を食べに来たアザラシを狙って、北極熊も寄って来ていたのだった。

 「アザラシを追って、こんなところまで下りて来たのか。こいつらも生きていくのは大変なことなんだな」
 俺は父を車に乗せ、荷物を後ろに積んで、その場を離れた。
 ここで覚醒。

 相変わらず何万尾の魚が出て来ます。
 魚はお金の象徴で、匂いが強ければ強いほど、現実の「お金」に近くなります。
 後段のアザラシや北極熊は、眠る直前に見ていたビデオの影響だろうと思います。
 北極熊がアザラシやセイウチを襲う場面を小一時間ほど観ていました。
 夢らしい夢で、健全な状態だと思います。
 当方にとってはこういうことは珍しく、「よく眠った」という実感があります。
 いつもは大体、怨霊とか死神ばかりですので。