日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎ガラモンさんとの共通点

◎ガラモンさんとの共通点
 昨日、病棟に行くと、ガラモンさんが私のベッドに来て、「これはこないだのお礼」とお菓子を置きました。
 数日前に、ガラモンさんの前を通ったら、あまりに顔が白いので、励ますためにお菓子をさし上げたのです。
 そこで「体調はどうですか?」と訊きました。
 ガラモンさんは、3ヶ月前に冠状動脈が2本完全に塞がり、バイパス手術を受けた患者です。
 手術台に乗ったところで心臓が停止したそうで、手術自体は上手く行ったのですが、そのまま21日間ICUでチューブに繋がれっぱなしになったそう。
 私の方は3本塞がったのですが、少し隙間があったのと、早い段階で病院に行ったので、カテーテルの施術だけで済みました。ま、3回入れて、ひと月は入院しました。
 お互いの状況が似ているので、話が合います。

 「どういう症状だったか」については、二人に共通点があります。
 「何ひとつ苦しいところは無かった」のです。
 心臓に梗塞が出来ると、血圧が異常に上がるか、あるいは逆に下がるかします。
 私は上がる方で、直前では上が230くらい。
 ガラモンさんは下がる方で、60くらいまで下がった。
 でも、「胸が苦しい」「鳩尾が重い」などの症状はありませんでした。

 ガラモンさんが発症したのは病棟の中で、あまりに血圧が下がったので、心電図を採ったら、異様な不整脈が起きていた。
 私は肺の合併症が出ていたので、呼吸をする度に音がしました。もちろん、苦痛はありません。

 生死を分けるポイントはここです。
 「両方とも、心不全を起こす前に、専門医の治療を受けている」わけです。
 病院で救急搬送の患者を沢山見ますが、「苦しくなってから」病院に来た人は、大体、助かりません。

 話をするうちに、いつしかガラモンさんと仲間になっていました。
 「棺桶に一緒に入ることは出来ないが、隣同士の棺桶で並ぶ」ことは出来ます(笑)。