日刊早坂ノボル新聞

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◎もし運転者が気を失ったら、そこで助手席の者が真っ先にすべきことは何か

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助手席からの見え方

◎もし運転者が気を失ったら、そこで助手席の者が真っ先にすべきことは何か

 昨年起きた重大事故で、1)運転していた夫が急に意識を失ったので、2)助手席にいた妻が車を止めようとしたが、3)どうしても止められずに100キロ以上のスピードを保ったまま交差点に突っ込んだ、というケースがあった。

 気の毒なことに、この妻は必死になって車を止めようとし、横からハンドルを操作したり、運転席の下に潜り込もうとまでしたのだが、おそらく免許を持たなかったのだろう。そのまま車数台に衝突した後に、障害物に衝突して停止した。結局、この事故では夫婦とも死亡している。

 

 ここで考えて置くべきことは、「もし免許を持たない者が助手席に座っていた時、ドライバーが気を失ったら、どう対処すべきか」という具体的な方法である。

 ドライバーがアクセルに足を乗せたままでは、車はどんどん加速する。だがその足まではどうにも届かないはずである。

 しかし、ブレーキを踏み込もうにも、ブレーキは運転席の下にある。これもすぐには手足が届かない。

 この場合の対処法は、1)まず、加速を止めることで、オートマチック車なら、シフトレバーをニュートラル(N)にすれば、前進力はごく僅かになる。またパーキング(P)に入れれば、前進する力が車輪には伝わらない。

 また、走行中にレバーをリア(バック)に入れようとすれば、がりがりと音を立て、シフトには入らないが、仮に車が壊れても、人や車に衝突するよりはましだ。

 要するに、この車を例にとると、「とりあえず、シフトレバーを上側に上げる」と、加速が緩やかになる。思い切りレバーを上に跳ね上げれば、シフトが入りやすいところに入るから、NかPに納まる。

 加速が緩やかになったら、今度は停止させるわけだが、そのために必要なのは「ブレーキを踏むこと」だ。ブレーキは、運転席の真下(中央下)にあるから、足か手を使ってこれを押さえ付ける必要がある。

 足を延ばすのが難しければ、手を伸ばしてペダルを押すなり、物を使うなりする他に方法はない。

 車種によってスペースの広さが違うから、予め「もし運転者が気を失ったら、どの手順で車を止めるか」を想定して置く必要がある。

 

 旦那さん(または奥さん)が運転している時、急に気を失ったら、まず「加速を弱める」ことが第一で、次に「速やかに停止させる」という手順になる。

 車種によって、運転席の見え方は違うだろうから、事前に「この車にもしもの事態が起きたら」を想定し、手順を考えて置くと役に立つ。

 

 追記)

 運転していた時に、アクセルとブレーキを踏み違えることは、老若男女に限らず起こりうることであるが、この時にも「まずはギアをニュートラルにする」ことを練習しておくと、大事には至らない。

 ブレーキを踏んだつもりなのに逆にスピードが上がると、慌ててさらに踏み込んでしまうのだが、その際に、左手でレバーを操作し、ニュートラルに外せば、前方に突っ込む力が半減する。

 よく起きる事態は、ブレーキを踏むつもりで、「アクセルも同時に踏んでいる」というケースだ。この場合、ニュートラルならアクセルを踏んでも前進しないので、ブレーキの効果だけが残る。

 私は三度か四度、アクセルとブレーキを踏み違えたことがあるが、すぐにギアを外したので、歩行者を跳ね飛ばさずに済んだ。