日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎コレクション道あれこれ (3)刀装具

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部屋の隅に落ちていた刀の拵え

◎コレクション道あれこれ (3)刀装具

 いつ何時、肺炎に感染するかも知れず、その場合、たぶん即死だから(笑)、やはり身辺整理をすることにした。毎年のことで、その都度、部屋の中を片付けているが、ゴミ屋敷状態だから、途中で嫌になり放棄してしまう。

 それでもようやく床が見えて来た。

 すると、部屋の隅に刀の拵えが数本落ちていた。

 「あれあれ。割と良いヤツじゃねーか」

 小刀ならもう少し細いから、脇差ということだ。

 刀関係は、全部息子にくれてやったと思っていたが、刀身の無いヤツは忘れていたようだ。

 

 初期のネットオークションでは割と良い出物があり、掘り出し価格で買えた。

 今はネットには「拾い食い」しか来ないから、売値が上がらない。そうなると、売りに出しても面白みが無いから、「難のある品」しか出さなくなる。

 中途半端な値段で出ているのは、やはり偽物か決定的な「難」があることが多い。

 ま、作った人が分かっているような品でも、本物で通ることもあるから、一概には言えない。所詮、骨董の類はファンタジーに過ぎない。

 そう信じて、古に思いを馳せ、ロマンを感じられるだけで、それなりの価値はある。

 「楊貴妃のショール3千円」とかは本当に笑える。もし本物なら30億では済まんだろ。

 ま、常に話半分で聞いとけ。

 

 ある骨董商はいつもこう言っていた。

 「ひとにはやってはならないことがある。それはこの順だ。殺人、強盗、詐欺、骨董。骨董はせいぜいそれくらいのものなんだよ」

 テレビの鑑定番組を見る度に、この言葉を思い出す。

 「これは室町時代のドコソレで何という人が・・・」

 スラスラ語るその語り口こそ、四番目の証だ。

 

 ま、私は骨董の後にさらに「コイン(または古銭)」と続ける。

 まるで実際に見たようなことを言う人が多いけれど、作っているところを見た者はいない。話半分に聞いて、かつそれを楽しめ。

 

 二番目の画像の南部刀の拵えだけは、まだ息子にはやらない。

 幕末のものだし、武士が平時に使ったものだ。軽装で、小さい用事でちょっと出掛ける時に使用した。

 邪魔にならぬよう鍔もない。戦闘を想定していないわけだが、腹を切るのには使える。