日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎千登勢橋

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◎千登勢橋

 戸棚の整理をしていると、西島三重子さんのCDが出て来た。

 懐かしいぞ。

 「池上線」や「千登勢橋」が流行ったのは70年代後半だが、私が聴いたのは少し後だ。それでも、かれこれ35年は前のことになる。

 歌の舞台が目白近辺だから、大学の近くだし、やはり馴染みがある。

 練馬に住んでいた頃、後楽園の場外で昼から最終まで馬券を買ったが、負け続け。帰りの電車賃も無くなってしまった。

 仕方なく、後楽園から練馬まで歩いて帰るのだが、さすがに十キロ以上あるからしんどかった(正確には13キロ)。

 目白通りを進み、雑司ヶ谷付近で、やっぱりなんとなく「千登勢橋」を口ずさんでしまうもんだった。

 それから何年か経ち、経営者になったのだが、やはり時々、後楽園まで馬券を買いに行った。

 その時は、さすがに自分の車で通ったから、「歩いて帰る」みたいなことはなくなった。

 12レースが終わってから帰ると、道が混雑するので、馬券を買うとすぐに帰るようにしていた。

 その後楽園からの帰りに、車の窓を開けて走っていたら、風がびゅうっと吹き込んで来て、あろうことか、天井と日差し除けの間に挟んでいた馬券が吹き飛んでしまった。

 ラジオで中継を聞いていたのだが、ちょうど「当てた」直後のことだ。

 「おいおい。当たり馬券じゃねーか」

 慌てて車を寄せ、迷惑駐車をし、道に飛んだ馬券を探したが、見つかったのは外れ券の方ばかり。

 車の中に落ちた方は助かったが、結局、2枚は見つからず。

 4万くらいが消えてしまった。

 昔、「競馬場で当たり馬券を拾った」話をよく聞いたが、全部嘘だと思っていた。でも、「道に落ちている」ことだって、現実にはあるわけだ。

 

 「千登勢橋から、落とした白いハンカチがひらひら風に舞って飛んで行ったのは」

 

 このフレーズを聴く度に、薄暗い目白通りと、「風に乗って飛んでいく当たり馬券」のことを思い出す。

 ネタ(作り話)のようだが、実話だ。

 こんな馬鹿な話は想像では書けない。トホホ。

 

 ちなみに、後楽園から練馬まで歩いたのは、少なくとも十回はある。秋から冬だと途中で真っ暗になってしまう。

 でも、府中から所沢まで歩くより、はるかに楽勝だ。こっちは果てしなく遠い。

 こっちはさすがに3回で懲りた(苦笑)。