日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎結球しないキャベツを放置するわけ

結球しないキャベツを放置するわけ

 誰彼なく「あんたの生まれ育った土地ならではの食べ物」を訊いている。

 イメージと違う品種、料理法があり、中々楽しい。

 昨日、例によってある看護師(男)にこの質問をした。

 「田舎はどこなの?」

 「練馬です」

 東京かあ。東京では「その土地ならでは」の食べ物はない。

 「練馬大根くらいですね」

 

 私は練馬で十五年以上、会社をやっていたので、周囲の様子が分かる。

 そこで、かつて疑問に思っていたことを尋ねてみた。

 「畑に開き切ったキャベツや白菜を放置しているところがあちこちにあった。あれはどういうことなの?」

 結球しておらず、歯が全部開いているのだが、処分せず、そのままの状態だ。

 

 しかし、練馬育ちでも「しょっちゅう見かけましたが、ちょっと分かりませんね」との答えだった。

 外側などは腐っている様子で、畑の傍を通るとその匂いがしたものだ。

 仕方なく、「グーグル先生」に訊いてみた。ネット情報はかなり怪しいことが多いのだが、情報ゼロよりはまだまし。

 もちろん、「眉唾」が前提だ。

 

 そこで引いたところでは、

1)キャベツ、白菜は、割と「結球しない」ことがあるらしい。

 蒔いた季節が遅かったり、雨が多かったりという要因だ。

 でも、これだけでは、「そのまま放置する」ことが説明できない。

 すると、何番目かに次の答えに行き当たった。

2)結球しないまま冬を越させ、春を迎えると、復活することがある。

 そして、

3)寒い時期を越えた野菜はきっちり締まって甘くなる、

 ということだ。越冬キャベツ、白菜はブランド食品ということだ。

 

 事実は農家の方々に直接確認する必要があるが、3)の可能性が高いと思う。練馬では、実際、あちこちで見掛けた。

 種を採ったりする用途ではないと思われる。

 もしその通りなら、都市農業として品質と商品価値を高める方法としては有効だが、リスクも高い。

 結球しないまま腐って行く物が沢山出るからだ。一個当たりの単価が高くなっても、歩留まり率が低ければ、相殺されてしまう。

 実際のところはどうなのだろう。