◎夢の話 第991夜 駅
二十六日の午前二時に観た短い夢です。
はっと我に返ると、どこか駅の構内にいた。
「俺は何をしにここに来たのだろう」
この駅は中央線のどこかの駅のよう。一昔前の中野駅の雰囲気があるが、人がまるで少ない。
「久しぶりだから写真でも撮って、女房に見せよう」
と思ってデジカメを出したが、同時に「はて。俺に女房がいたっけ?」という疑問が湧き上がった。「俺」はまだ三十前のようだし、結婚しているのか?
遠くの方に改札口が見える。
何やら三十台くらいの女性が路線図を見上げていた。
女性の脇にはスーツケースが置かれている。
だが、その女性を遠巻きに囲むように、男たちが見張っていた。
それだけでなくじりじりと間合いを詰めている。
「ありゃあ、私服警官だな。たぶん、周囲には制服も来てる」
後ろを振り返って、周りを見ると、やはり警察の姿が見える。駅の外にも沢山いるようだ。
「こりゃ面白いぞ」
撮影モードを動画に切り替える。デジカメだから二十分しかメモリが持たぬが、ま、仕方ない。
警察がゆっくりと女性に近づく。
女性の方も孫気配に気付いたようで、ほんの少し周囲に目を遣った。
すると、俺のすぐ後ろで声が響いた。
「おい。下がってろ。すぐにここから出るんだ。爆発するぞ」
あ。その声は聞いたことがある。
状況を確かめたい気持ちもあったが、俺はすぐさま出口の方に走った。
ここで覚醒
声の主はアモンだった。やはり私の傍にいたわけだ。
最近、姿を見せぬから、私はまた「ソドムに火の雨を降らすべく出張している」のかと思った。
ちなみに、唐突に目が覚めたのは、二階のベランダに何か「重いものが落ちた」音がしたためだ。「ごっとん」と音がしたが、空から何が落ちて来たのだろう。