日刊早坂ノボル新聞

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◎古貨幣迷宮事件簿 「ビニールのストッカーは青錆の足が早い」

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青銅貨の青錆

◎古貨幣迷宮事件簿 「ビニールのストッカーは青錆の足が早い」

 七八年に及んだ雑銭処理も、もはや終わりに近づいた。

 近代貨ならストッカーふたつ、穴銭なら四つくらいで処分が完了する。

 あとは郷里の倉庫だが、見切って丸ごと出したので、それほど残ってはいない筈だ。

 開けて見ていない分もあるが、ま、少量であればクズ鉄屋でも可。

 先ほど気が付いたが、やはり青銅貨は劣化が早く、青錆が浮き始めている。

 ビニールは湿気を吸収するので、乾燥剤を入れねばならんのだが、興味が無いこともあり怠っていた。ビニール袋も自然に破れてしまうほどだから、青銅貨は強力だ。

 近代貨雑銭の中で、青銅貨だけは商品性があり、雑銭相場も大方決まっている。

 二銭銅貨の目安は80円で、これは数十年変わらない。下値は60円くらいで出るだろうが、結果的には80円から。後は状態や混ざり具合による。

 龍一銭は人気があり、下値30円で出すと飛ぶように売れる。ま、こちらが年号や状態を検めずに出していることを買い手も知っているから、下値で落ちることは無い。

 半銭も割合と値が付くが、この銭種は状態が劣ることが多いので、物によるようだ。 

 龍一銭は何万枚あったか分からぬが、最初にほとんど無くなった。それだけ楽しめるということ。

 他は専ら、「刻印の型分類」や「エラー探し」のコレクター向けになる。

 どういう理由かは分からぬが、桐一銭が最も早く錆が入るようだ。従前は、桐でも十円くらいの値が付いたが、今はひと桁台だろう。

 変化が少ないのに長らく十円だったのは、昭和末年頃まで、自動販売機にこの桐一銭が入っていることが多かったからではないかと思う。

 要は十円玉とほとんど同じ規格だった。

 自分で集めることは無かったが、桐でも何かしらの手替わりが見つかれば、探索の対象になると思う。

 

 錫貨やアルミ青銅貨は、地金で値が付くかどうか。

 昭和世代なら、お祖母ちゃんの家の箪笥を引き開けると、何かしらの近代貨が見つかった経験がある人が少なくない。

 相場の話はともかく、古いお金はどこか懐かしい匂いがする。 

 

 ちなみに、古銭を仕舞っておくのに最も適した整理箱は「お茶箱」だと思う。