日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

コイン

◎古貨幣迷宮事件簿 R061202 トレードダラーの話 その1

◎古貨幣迷宮事件簿 R061202 トレードダラーの話 その1 三年前に危機的状況が訪れ、繰り返し「もうひと月ももたない」と覚悟した。食欲が全くなく、体重が激減。最もキツかったのは心肺症状で、横になって眠ることが出来なくなっていたことだ。体を倒すと胸…

◎夢の話 第1113夜 もう引退してる

◎夢の話 第1113夜 もう引退してる 十月四日の午前五時に観た夢です。 昔の知り合いから連絡があった。 「大きな買い入れがあるから手伝ってくれない?」 電話の主はかつてのコイン店の店主で、もう数十年前に引退して今は郷里で暮らしている筈だが。しかも俺…

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月盆回し(ホ)」の品評と思い出話

古貨幣迷宮事件簿 ◎古貨幣迷宮事件簿 「九月盆回し(ホ)」の品評と思い出話 古貨幣関連の話題を振らなくなっていたせいか、雑銭の会の旧メンバーにはなかなか情報が届かなくなっている。古銭会で話が出てそこで・・・ということなのだろうが、その時には、先に…

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月盆回しの続き(ハ)」

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月盆回しの続き(ハ)」 今日は午後まで時間が取れるので、体力の続く限り処理をする。 ま、旧機の方なので、いつPCがフリーズするか分からない。 古貨幣迷宮事件簿 S15 地金換算銀貨、十銭(龍、旭日)および小型五十銭 解説 この銀…

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月期盆回しについて(ロ)」

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月期盆回しについて(ロ)」 作業的なことに着手すると、自分が「死に掛けの障害者」であることを思い知らされる。この数年のように、今月来月でこの世を去るだろうという感覚は薄れたが、しかし、常人の1/5程度のことしか出来なく…

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月期盆回しの開示」

◎古貨幣迷宮事件簿 「九月期盆回しの開示」 PCが殆どクラッシュ状態になり、データをの意向を進めていますが、ほぼ買い替えることになりそうです。このため、欠損を埋めるための資金提供を目的に「盆回し」を開催することとしました。 方式はこれまで通り。…

◎古貨幣迷宮事件簿 「鹿角の赤ペラ寛永」

◎古貨幣迷宮事件簿 「鹿角の赤ペラ寛永」 現在、PCのお引越し中。普段使っているものが頻繁にフリーズするようになったためで、滅多に立ち上がらない。今日はたまたま立ち上がった。 どうやらウインドウズがワンドライブを強制的に落とし込んだことで生じた…

◎古貨幣迷宮事件簿 「貨幣と絵銭の話」(続)

◎古貨幣迷宮事件簿 「貨幣と絵銭の話」(続) 家人がダンナの部屋のカーテンを洗濯したが、書籍を横倒しにした。 その際、本の隙間から古銭がバラバラと出て来た。 幾つか気の付いたことを記す。 この場合、新たに撮影しなくてはならんので、数枚ずつになる…

◎古貨幣迷宮事件簿 「絵銭の母子とK村さんの思い出」

◎古貨幣迷宮事件簿 「絵銭の母子とK村さんの思い出」 水沢のK村さんは南部貨幣の収集家・研究家で、偏屈なことで名を馳せていた。 こういう書き方をすると、揶揄するように読めるかもしれぬが、そんなつもりは毛頭ない。偏屈さでは今や私も負けぬつもりだし…

◎古貨幣迷宮事件簿 「目寛見寛座 四年銭鋳写母について」(続き)

◎古貨幣迷宮事件簿 「目寛見寛座 四年銭鋳写母について」(続き) さて、前回の続き。 八戸藩の葛巻から盛岡藩二戸に「目寛見寛座」が展開することになるのだが、個人の私鋳でもあり、不都合な点が多かった。 1)母銭の調達 葛巻から幾らか背千類の母銭を持…

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭のあれこれ」(続)

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭のあれこれ」(続) ◆掃除をしてみると 六月のJ01「絵銭四福」は、蔵出しの時の状態のままで、表面がかなり汚れていた。 道具箱から出た品だと思うが詳細は忘れた。 そのまま手を付けぬのは、「原状保存」をしていれば、その…

◎古貨幣迷宮事件簿 「文久期寛永銭の追究」(続)

◎古貨幣迷宮事件簿 「文久期寛永銭の追究」(続) およそ「奇跡」などというものは起こり得ぬものだと思っていたが、自分自身にそれが起き、暫くは死なずに済むようになった。もちろん、重篤な持病があるので「暫く」とは半年一年の範囲の話だ。だが、この数…

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭の話」(続)「雑絵銭その他」

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭の話」(続)「雑絵銭その他」 まずは思い出話から。 ウブ銭買いで、最も面白いのは「商家の銭箱」だ。 これまで、蔵出しの状態の「商家の銭箱」を二度だけ入手したが、内容は驚くべきものだった。 一度は、所沢の珍品堂から…

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭の話」(続)「鋳造貨幣の出自を探る」その2

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭の話」(続)「鋳造貨幣の出自を探る」その2 まずは思い出話から。 さて、またまた25年以上前のことになるが、ある日、NコインズOさんが私に「背千の母銭がまとまってあるが一括で買ってくれないか」と言った。 軽く考え、…

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭の話」(続)「鋳造貨幣の出自を探る」その1

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨と絵銭の話」(続)「鋳造貨幣の出自を探る」その1 以下の議論は既に25年は前に済んだ話だ。 古銭会では一部にのみ触れたことがあるが、議論の中心は、花巻NコインズOさんとの間で行われた。花巻の例会があった時に、二次会が喫…

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨・絵銭の話」(続) ◆天保通寶 盛岡(南部)小字の黒色の母銭

盛岡銅山銭、天保盛岡小字に打たれた六出星の大極印 ◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨・絵銭の話」(続) ◆天保通寶 盛岡(南部)小字の黒色の母銭 勧業場製の記述をしていて「小字母銭」について思い出した。 あれはもう25年以上前のことになる。 岩手の収集家某…

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨・絵銭のあれこれ」(続)◆下げ渡しの白銅寛永

◎古貨幣迷宮事件簿 「通貨・絵銭のあれこれ」(続)◆下げ渡しの白銅寛永 前回の続きになる。 「仰宝小極印打」についてはこれまで検証の経過を幾度も記した。 入手などプロフィールについては、繰り返しになるので概略に留める。 岩手のN古泉会のK会長の病気…

◎古貨幣迷宮事件簿 「古貨幣、絵銭の話あれこれ」R060617

◎古貨幣迷宮事件簿 「古貨幣、絵銭の話あれこれ」R060617 既に収集生活は終了したつもりだったが、整理箱を見ると、まだ大量に残っていた。 一番多いのは近代銀貨だが、このところの銀の高騰で、「よくぞ売れ残っていてくれました」という状況になっている。…

◎古貨幣迷宮事件簿 「称浄法寺鋳浚い改造銭」

称浄法寺中字 鋳浚い改造銭。解説頁は前に作成したもの。 ◎古貨幣迷宮事件簿 「称浄法寺鋳浚い改造銭」 この品を入手したのは平成の初めの頃で、もの凄く高額だった。 浄法寺天保の鋳浚い母の発見数は、トータルで十数枚と言われており、江戸本座銭を加工し…

◎古貨幣迷宮事件簿 「サムハラ銭」

◎古貨幣迷宮事件簿 「サムハラ銭」 まじない銭のひとつで、兵が戦地に赴く時にお守りとして持参した。 敵弾が「当たらぬ」ことを祈願するもの。 語源はサムハラはサンスクリット語の saṃvara (「三跋羅(さんばら)」)という言葉に由来する。「三跋羅」は…

◎新渡戸仙岳『岩手に於ける鋳銭』(昭和九年)中「栗林銭座」を読む(1)

◎新渡戸仙岳『岩手に於ける鋳銭』(昭和九年)中「栗林銭座」を読む(1) 前回の文献検討では、南部史談会における「降点盛字銭」(「下点盛」)は、明治から大正期に議論済みであった見解が、昭和戦後の南部銭の分類・解釈にはなんら反映されていないことを…

◎古貨幣迷宮事件簿 「稗三合一揆と八戸藩札」─見る者の見方で見え方が変わる─

◎古貨幣迷宮事件簿 「稗三合一揆と八戸藩札」─見る者の見方で見え方が変わる─ 天保期から明治中期までの北奥の話を書いているが、「物事の見え方は、見る者の境遇や見る時の立ち位置で変わる」と思うことが多々ある。 その一例が、八戸藩の野村軍記という家…

◎古貨幣迷宮事件簿 「称浄法寺銭 鋳放銭(Cタイプ)の出自を探る」

◎古貨幣迷宮事件簿 「称浄法寺銭 鋳放銭(Cタイプ)の出自を探る」 在庫の残りを見直し、再整理に回している。 南部天保および称浄法寺天保については、最大三百枚超の在庫があったが、残りはこの称浄法寺銭1枚だけになった。 なるべく正確に記そうと思うが…

◎古貨幣迷宮事件簿 絶賛「断捨離」中 その1

◎古貨幣迷宮事件簿 絶賛「断捨離」中 その1 そろそろ具体的な身辺整理に取り掛かるべく、部屋の「断捨離」を始めた。 思わぬものが出て来て、その都度手を停めて考えるので、なかなか進まない。 ひと晩かかって、ようやくPC机の周りだけ整理した。 F01…

◎古貨幣迷宮事件簿 「島田木札」

島田代官所管内の木札類 ◎古貨幣迷宮事件簿 「島田木札」 地方の慣習には、その地域独特のものがあるようで、島田代官所管内も特有の木札文化がある。 下の「島田通用」はコレクターにはお馴染みの品だが、島田宿で「大井川の渡しの際に用いられた」という説…

◎古貨幣迷宮事件簿 「文久期寛永通寶」

◎古貨幣迷宮事件簿 「文久期寛永通寶」 文久銭の記事を記して思い出した。 これを開示するのは三度目だが、反応は様々だ。 「同じものを見たことがあるような気がする」という人も多い。 みすぼらしい貨幣なので、目に留まりにくいし、型分類が存在していな…

◎古貨幣迷宮事件簿 「文久銭の分類」

◎古貨幣迷宮事件簿 「文久銭の分類」 中国の収集家より質問が来ましたので、可能な範囲で回答します。 質問)R051119 画像の文久永寶の分類は、文久直永類:本体、本体(次 鋳)、削字、狭穿、進点永、進点永(圆点)で宜しいですか。 回答)文久永寶の書体…

◎古貨幣迷宮事件簿 「浄法寺の母銭ですか?」への回答

◎古貨幣迷宮事件簿 「浄法寺の母銭ですか?」 中国より下記の照会がありましたので、分かり得る範囲で回答します。 「面径より背径が大きく、横から見ると台形になります。背が浅い、輪側は斜めやすりが、テーパーがしっかりとられています。浄法寺の母です…

◎古貨幣迷宮事件簿 「寛永通寶のつくり方」(前回の続き)

◎古貨幣迷宮事件簿 「寛永通寶のつくり方」(前回の続き) 前回の概念図は、イメ―ジをたやすくするためのものなので、細部をはしょっている。こういうのは、微視的な観察を旨とする収集家にはあまり向いていない。 例えて言うなら、樹木を観察する時に、葉の…

◎古貨幣迷宮事件簿  質問A「これは文政大字の母銭ですか?」、質問B「これは面背逆製ですか」に関する共通の回答  

◎古貨幣迷宮事件簿 質問A「これは文政大字の母銭ですか?」、質問B「これは面背逆製ですか」に関する共通の回答 前回、「これは寛永通寶当四、文政大字の母銭ですか」という質問について、「焼け銭である」「母銭ではない」「分類上は文政大字である」とい…