日刊早坂ノボル新聞

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◎夢の話R070921「うっかりあの世に入る」

夢の話R070921「うっかりあの世に入る」
 九月二十一日の午後十時に観た悪夢です。
 午後七時に軽い夕食を食べると、すぐに寝入っていた。

 (夢の世界で)我に返ると、テーブルの向かい側に「妻」が座って、くどくどと恨み言を述べていた。
 「妻」は同級生だったような気がするが、小中高大学のどの時点の同級生なのか分からない。あるいは職場で知り合ったのかもしれん。
 顔は見たことがあるようなないような。記憶にはあるのだが、どの記憶だったのかが分からない。
 なんか違うよな。そもそも俺の妻は日本人ではなかったような気がする。

 目の前の「妻」はひたすらくどくどと恨み言を述べている。
 反論するとヒステリーを起こすから、黙って言うのに任せている。
 (コイツの話は全部が自分の都合だよな。それを俺に押し付け、従わせようとしている。ウザい。)
 上の空だが聞いているふりをする。
 それでもさすがに飽きて来るから、窓の外を見る。
 外は夜中だ。
 だが、俺がこの椅子に座ったのは、まだ午前中だった筈だが。
 なんだか、ずっと夜だったような気もする。

 視線をソファに移すと、そこに誰かが座っている。
 「あれ。この人は誰だろ」
 女性らしいが、黒い影だけだ。
 こんな女性は家にいたっけか。
 俺は三十歳くらいだし、妻も三十二歳(年上だ)、まだ子供はいない。
 「どうもうまくものを考えることが出来ないな」
 妻にしても、この女にしても、ぽわんとテレビを観る時のような「他人事」感がある。

 ここで愚痴をこぼす妻の顔をちらと見る。
 あの人のような気もするが、別の人のような気もする。
 ぼんやりと「結局、こういう人生になっていたのか」と思う。
 俺って、昔の彼女の誰と結婚したにせよ、結局はそりが合わなくなって離婚するよな。
 それで結婚離婚を繰り返す。

 ここで二度目に我に返る。
 「これって俺自身の人生か?」と自分に問うた。
 ここはまるで・・・、あの世じゃねえか。
 峠道を登って行った先にある、夜だけの世界だ。
 ここには幽霊だけしかいないから、俺も死んでここに来たわけだ。
 「ああ、ここは感情だけの世界で、ここではものを上手く考えられないのだ」
 もう幾十年もここにいるが、外はずっと夜で、恨み言をずっと聞かされているような気がする。
 「ああ、こんな妻はいっそのこと殺したいよな」
 悪意を覚えるが、それもその筈で、ここはいわゆる地獄そのものなのだった。もう死んでいるから、この「妻」を殺すことすら出来ないのだった。
 絶望感に襲われつつ、ゆっくりと覚醒。

 具体的な恨み言の内容は書けぬので、薄い話になった。
 だが、感じている内容は、かなり恐ろしく、夢自体は悪夢だった。
 夢であり、総ては夢の世界なのだが、しかし現実のあの世にも繋がっている。
 たぶん、先日の心不全の時に、ぎりぎりの状態で渡し綱を渡ったから、その影響があるのだと思う。
 心不全の時には一時的に脳への血流が滞ったりするから、障害が出て、脳細胞が部分的に死滅したりする。
 目が覚める直前に「ここは地獄だ」と気付き、ぶるぶると震えながら目が覚めた。
 死ぬのが恐ろしいのは、それで消滅することではなく、その先があり、そこでは理性的な思考が一切出来なくなることだ。
 「昔の彼女たちの誰かと結婚していたら、まずは必ず離婚していたし、それだけでなくその人の首を絞めていたかもしれん」
 実際にはそんなことは考えなかったが、もの(外界)の眺め方に決定的な相違があるのに、そこに目を瞑って付き合っていた。
 結局は欲望(セックス)が先に立っていたわけだ。
 だが、二十台や三十台ならだれでも同じだ。

 夢を観て、うっかりあの世に入り込んでいた。あの世は感情だけの世界で、眠ったことで理性の働かぬ状態になると、あの世に近くなる。
 そこでも、やはり長椅子には「黒い女」が座っていた。
 現実世界と全く同じだ。(これもまた怖ろしい。)

 

追記1)私は二十台の末に心停止を経験しているのだが、その時にも「夜だけの街」に入っていた。自分自身は救急病院で心臓の処置をされているのだが、意識は病院麻外に出て、街の様子を眺めていた。
 医師の隣で自分の体を眺めている私と、外の路上に立ち街を眺める私の両方が並行して存在していた。
 独特の気配や匂い?があるから、あの世界に入り込むとすぐにそれと分かる。
 ただの夢ではないことが明白で、そのことで、「数日前の心停止の時に死んでいた、もしくは死んでいるべきだった」のだろうと思う。
 魂を取りに来る者が居る一方で、中間に割り込んでそれを阻止しようとする者がいるような気がする。
 直近で抱きかかえている者は、たぶん、守ろうとする側だ。このため、胸に入れている手は「守り手」ではないかと思ったりする。
 やや不都合なのは、その「抱きかかえ、他の者から守ってくれている者」は、明らかに悪霊の仲間、すなわち私がアモンと呼ぶ者の仲間であることだ。
 ま、善悪はこの世の者が頭で考えたもので、あの世では解釈が違う。

 

追記2)目が覚めると、夢とはまるで違う現実の妻がテーブルについていた。

 で、長椅子の方には、いつも通り「黒い女」が座っていたと思う。(起きしなだったせいか、一瞬だけだ。)

追記3)「黒い女」はついさっきも室内にいたと思うが、いったい何者なんだろう?謎が深く、理解に苦しむ。

 敵ではないなら、いったい誰なんだ。

 こういうのがやたら多く、かつ目にも見えれば写真にも写るから困ったもんだ。

 見る目の方も肥えて来て、たぶん、他の人が一切見えないものまで今は見える。ほんの少しの煙(霧)でそれがただの煙かそうでないかが分かってしまう。

 逆にそのことが雑音になり、当惑させられてしまう。

 他の人から見れば完全に「イカレた奴」になった