

◎夏は冷やしに限る
連日、かなり暑くなって来て食欲が落ちて来た。食べぬと覿面に体力が落ちるので、食べられるものを探す必要がある。
で、やはり「夏の定番は冷やし中華」ということに落着した。
具材の多くが行きつけの八百屋で揃うから、スーパーで買うのはハムやチャーシューだけ。
今は台所に立つのがしんどいが、シンクの前に椅子を置き、座り座りの調理で揃えた。
テーブルに置いてみたが、何か足りない。
何だろうな。
娘を迎えに行き、帰る途中で「足りぬのは紅生姜」だと気付き、帰宅してすぐにこれを載せた。
だが、まだ何となく何かが足りぬ気がする。
ここで「若い頃は冷やし中華があまり好きではなかった」ことを思い出した。子どもたちもその嗜好を受け継いでいるかもしれん。
次女に「お前は食べられるのか?」と確かめると、「好き」だとの答え。実際、もりもり食べていた。
オヤジ料理は武骨で見た目が悪いが、具材はいちいち良いものを使う。これはどこの家庭でも同じだ。
だが、やっぱり息子は手を付けなかった。
中華麵やうどんが苦手なんだな。
父親の当方も二十台後半になりようやく食べられるようになったほどだ。
これは元々が「蕎麦文化」で生まれ育ったことによる。
郷里では、味噌汁の代わりに蕎麦だから、毎日食べ点も平気だ。宴会の終いは「温(ぬる)い蕎麦が出されること」で、これは「もうお開きだからね」という意味だ。暗号メッセージになるくらい身に着いている。
ま、息子も酒を浴びるほど飲むようになれば、内蔵を冷やすために「冷たいが消化の良いもの」を求めるようになると思う。
これまで散々、「うどんは不味い」「白麵は好きになれない」と公言して来たが、こんな個人的事情による。
もちろん、だからと言って過度に恐縮したり口をつぐむことはない。あくまで個人的嗜好の範囲で、「美味しいものを美味しい」「不味いものは不味い」を隠すと、事実の歪曲に繋がる。
やはり幾らかは恐縮しながらだが、「うどんは苦手でして」「じゃじゃめんは好きになれない」と言わせて貰う。こういうのは仕方がない。
画像は最初に「何かが足りない」と思ったものと、紅生姜を足した後のもの。
家人の分は作らず、改めて明日、「台湾風冷麺」を作ることになっている。