日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎病棟日誌 悲喜交々 1/13「叩くと治る」

病棟日誌 悲喜交々 1/13「叩くと治る」
 隣のベッドのジーサンは治療自体が苦しそうで、もはや終盤に来ている模様。
 七十台の半ばで、治療歴は十年くらいありそうだ。途中で血圧が下がり苦しそう。
 どの病気でも最後は「血圧が下がる」ようになる。
 体が立ち向かえなくなるから、循環機能が著しく落ちる。
 当方の少し後に病棟に来た女性(70歳くらい)がいるが、この人も車椅子になった。通院患者だが、病棟の中では車椅子で移動する。
 隣のジーサンも程なくそうなる。
 当方も徐々に血圧が下がるようになって来た。
 いずれ先輩患者と同じ運命を辿る。これは単なる事実と傾向で、特に感想はない。そんなもんだよ。

 スマホが電池切れで、この日はテレビが不調でうまく映らなかった。
 この日の穿刺担当のユウコちゃん(25)に、「今日はどうやって時間を潰すか」と愚痴をこぼした。
 「羊でも数えるか」
 実際、羊を数えてみた。
 「羊が一匹、羊が二匹・・・」
 これを唱えながら、垣根を羊が飛び越えて行く様子を思い浮かべる。
 480頭台までは憶えていたが、その後、数十分ほど眠っていた。なるほどコイツは有効な就眠儀式らしい。
 眼が覚めたが、まだ一時間しか経っていない。
 腹が立ったので、テレビのモニターを叩いたら、その瞬間から映るようになった。
 「おいおい。昭和のブラウン管かよ」
 やはりビデオが無いと、五時間を潰すのは難しい。
 テレビが点いたところで、観たいものは無いわけで。

 家の方は有線テレビだ。電線の真下にあるのでアンテナでは電波を拾えない。こういう場合、有線の会社が「特定のチャンネルの放送を送らない」という措置が可能なはずだ。
 それなら簡単な操作で「NHKだけ送らない」設定に出来ると思う。
 放送自体を送らぬなら、「存在しない」のと同じで、「受けていない」のとは意味が違う。
 テレビを持っていない家庭からは受信料を取れぬが、放送を送られていない家はどうやっても観れないのだから、無いのと同じだと思う。
 ごねてごねて、それでも煩かったら、テレビを捨ててしまえばよい。もはやスマホタブレットで動画を観ることが普通で、テレビなんぞほとんど観ていない。
 時代は変わったのだ。それが分からぬのはNHKだけ。
 どれだけ分かっていないかは、紅白のKポップ歌手を見れば分かる。「たぶん、注入されている」ことは想像がつく。
 売国奴だな。
 ちなみに、たまたま「ようつべ」でKポップ歌手のごく短い動画を観た。若い女性歌手がケツをくねくねと下品に動かす。
 これで「中高生の一部にKポップが人気がある」理由が分かった。その年齢層なら、いつも下半身がイキっているはずで、「ケツくねくね」は直球ではまる。
 中高年なら「下品で卑猥」なのは「やめてくれ」の域。正直気持ちが悪い。男も女もどうしてこんなに下品なんだろ。

 今時のモニターでも、頭を叩くと眼が覚めて働き出す。
 「俺のケツを叩いて、『滅びつつある機能』が目覚めてくれんかな」と思った。
 それなら幾らでも叩く。