日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎記憶は作り変えられる

記憶は作り変えられる
 月曜に所沢の年金事務所に行った。
 駅は懲りたので、車で行くことにした。
 狭山から所沢へはたった十キロかそこらだが、途中の道が混んでいて、一時間以上かかった。二時間かかることもあった。
 予約時間に遅れると、再予約するのにひと月以上先になってしまう。
 念の為、二時間半前に出ることにした。
 ところが、最近、狭山所沢道路が開通して、まっすぐ行けるようになっていた。これを使っていくと、ほんの二十分で事務所に着いた。
 まだ二時間以上ある。
 そこで、前回、家人の用事で来た時に、ジョリーパスタがあったことを憶えていたので、昼飯をそこで摂ることにした。
 この店は、事務所のすぐ傍にあった。

 ところが、位置を見込んだ場所には、その店が無かった。
 「おかしいな。事務所の斜め向かいだったと思うが」
 確か「肉の万世」の並びだ。
 だが、周辺を探してもパスタ屋らしきものはない。
 どうなってるんだ。
 自分は異次元世界に迷い込んだのか(w)。

 仕方なくもう一度事務所に帰り、出口を出るところからやり直した。前回は帰路に所沢駅まで歩いたから、同じ道順で行けばたぶんその途中にある。
 事務所を出て、陸橋を渡り(当方にはしんどい)、道なりに歩いて行くと、コンビニがあり、その向かいに店があった。
 当方が誤認していたのは、事務所の場所とコンビニを混同していたことだ。
 起点が違っていたから、ロケーションがまるで違うことになってしまう。

 たった一週間かそこらの前の記憶なのに、脳内ではすっかりそれが置き換わっていた。
 そこで気付いたが、地図的な位置関係はまだそれと気付くが、対人関係なら、「あの時あの人が」ああしたこうしたという記憶も別のものに変質しているかもしれん。
 だが、こっちは自分の記憶違いに気付かぬと思う。
 老化が進行すると、これが一層酷くなって行く。
 「散歩に出たが、自分の家が分からない」という高齢者の感覚が近づいて来た。

 足が悪いのに、一時間近く歩かされたから、エラく疲れた。
 画像は、ジョリーパスタで食べた牡蠣と春菊のパスタ。
 パスタとワインの良し悪しはまったく分からぬが、これなら当方でも作れると思う。