◎病棟日誌 悲喜交々 2/21 「五十ババアには腹が立つ」
早朝に原稿を編集に送信し、病院に行った。地方紙はさらに苦戦中だから扱いがどうなるかは分からぬが、そこは父の供養が本位なので、状況にゆだねる。紙媒体の新聞や出版業界は、今や斜陽産業だ。
作業的には、障害者としては容量オーバーで、睡眠不足から血圧がやはり200。今は何をするにも命懸けだわ。ま、ただじっとして死んで行くより、自分のやれることをやって死ぬなら、残りの日々が減っても構わんと思う。
どうせ、そもそも死んでいた筈の者だ。
オヤジ看護師のタマちゃんには、「今は集中して仕事をしているから、日に三時間睡眠で通している」と報告した。
血圧が上がってもそれで当たり前で、医師に降圧剤をてんこ盛りにされぬようけん制したということ。医師には、時々「石」がいて、とにかく薬を処方しようとすることがある。
「寝ずにいて具合悪くならないですか」
「アドレナリンが出てるから、むしろ今は元気なんだよ。だが、もちろん、それが落ち着くと反動でどっと来る」
一旦寝て、次に目覚めた時には足腰が立たんかもしれん。
一方で「アドレナリンを出しまくる」と、あの世の者が寄り付かなくなる。活気みたいなのは嫌らしい。
その代わり、腹立ちまぎれにテレビのチャンネルを操作する。
酷い時には、指定すると二秒で別のに替える。この日の夜にはチャンネルを替えられたのを戻し、また替えられて戻し、で二十回以上争った。こいつはスポーツ番組なんかが嫌いなようで、バラエティや韓流ドラマのチャンネルに替える。
見るからにオバサンだわ。
「おめー。ここは俺の家だ。絶対にお前の好きにはさせん」
シャカリキになりやり返して、落ち着くまで二十分かかった。
だが、それも八時きっかりなので、「観たい番組が終わった」ということかもしれん。
リモコンの電波が隣家まで飛んで、その家の奥さんとチャンネル争いをしていたとすれば、むしろ面白い。だが、これは薄い。
当家の中でも三㍍離れると、もはやリモコンが効かなくなる。
当方以外の家族の時には、同じことがまったく起きない。
「コイツは絶対に俺の宿敵の『ごじゅうババア』だな」
この日も病院の帰路にスーパーに寄ったが、五十ババアがカートを無頓着に押して、当方の足にぶつけた。イテテ。
こういうのは何で気を付けぬのかが理解出来ん。
六十過ぎると自分が弱って来るから、強くは押さぬようになるのだが、五十ババアは平気でずんずん押す。
ホームセンターの重量のあるカートでも同じだから、ババアが来たら横に逸れるようにしている。
この世で最も鈍感で分別のない人種が「五十ババア」だ。
「足にカートを引っ掻けるくらいで」と思うかもしれんが、こっちはそれで足を切るかもしれん。大げさな話じゃねえぞ。一日で腐って紫色になる。
こういう五十ババアは、きっと家では、口を開けばダンナの悪口を言うんだろうな。
そうでない時には常に誰かの悪口を言ってる。
(ここはきっと二千人くらいのオヤジが頷くと思う。)
オメーラは五六人でグループを組め。チーム名は、もちろん、「ごじゅう」。K国人で揃えれば、NHKが紅白に出してくれる。NHKは「気の触れた放送局」だから、「にじゅう」と「ごじゅう」でワンセットで出す。バカなことでも平気。
TBSみたいに管理職の大半が半島人になってるかもしれん。世も末だわ。
脱線したが、ここは五十ババアの話だ。
もはや面と向かって、正面から悪口を言ってしまいそうだ。
当方は「陰口」を言うことがないが、「表口」は言う。
面と向かって、「お前のこういうところは」と証拠を上げて言う。「五十ババア」の言い回しは差別主義的だが、そんなのはこの世にあって当たり前だろ。
こういう正直なことを記すと、決まって「私も五十台ですけど」と言って来るヤツがいる。
ほれほれ、そういう「何でもとにかく厚かましく前に出て来る」ところがムカツクんだよ。ああ腹が立つ。そして足がイテー。