日刊早坂ノボル新聞

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◎6月9日は「父母感謝デー」

6月9日は「父母感謝デー」

 「父の日・母の日のプレゼント」なそうで、息子が鰻重をご馳走してくれることになった。行き先は川越の「いちのや」だ。

 早めに出掛け、開店と同時に店に入ることにしたが、10時40分に店の前に行くと、番号は15番だった。

 さすが日曜日で、川越名物には客が沢山入る。

 息子は今年、正規採用となり、オンラインゲームのクリエイター(の卵)になった。IT業界は学歴が関係なく、在学中でも採用が決まれば、卒業を待たずに就職する。この業界は大学卒の資格はあまり関係ないので、就職が決まらねば留年するし、大学1年2年でも、プロになり大学を中退する者が沢山いるとのこと。息子も大学は中退する。

 これは要するに「出来なきゃ終わり」で、仕事に行き詰り業界を離れると、世間的には「高卒」同様となるから、結構リスクがあるが、しかし、スポーツ選手だって同じだ。

 ダメだったときのことを想定するより、今はとにかく前に進んだ方が良い。

 息子には「自分のやりたいことをやれ。壁に当たりどうしても継続出来なくなったら、今は田舎にの付いた空き家が沢山ある」と伝えた。

 もちろん、農業をゼロから始める方が都会の仕事より苦労が多いのは承知しているが、これからプロを目指す若者に「もし行き詰った時の話」をしても何の意味もない。

 「人生当たって砕けろ」で、そう思えるのは、若いうちだけ。

 息子は在学中からバイトとして働いていたので、仕事自体には慣れている。会社は六本木の真ん中にあるが、職場慣れしたら、半分はリモート通勤になるそうだ。

 

 ところで、久々に鰻屋に行ったが、菊(普通)が4300円になっていた。前回は数年前だが、3800円。鰻は品薄だし、今は物価高だしで、また上がっていた。

 十五年前は二千円くらいで、時々食べられたと思うが、そんな昔の話をしても仕方がない。

 家人は鰻が大好きで、従前はいつも「大」(松)を注文していた。息子がご馳走してくれるのだから、「菊」にするのかと思っていたら、当たり前のように「大」を頼んだ。

 おいおい。息子はまだ薄給だぞ。「日頃のお礼に」という意味なのだから、芳志の方を貰っとけ。

 だが、この数年で、家人は自分が想像するよりトシを取っていたらしく、2/3しか食えずに息子に渡した。

 当方も一人前食べるのが、もはやキツい。普段、園児弁当サイズを食べているせいで、食がかなり細くなっている。

 親にとっては、息子にご馳走して貰うことよりも、普通に一人立ちしてくれることの方が嬉しい。普通の生き方をすることで、物事の良し悪しが分かるようになる。

 ひとつの区切りになったようで、この日はほっとした。