日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

情念の炎

少し前のテレビ番組で、卓球の小山ちれさんの特集を観ました。
小山さんは、元々中国の方だったようですが、世界のトップになるために、日本に帰化し活躍された方です。
プロフィールを知らなかった頃から気になっていましたが、どのような経過で日本で暮らすようになったかを知り、十分に納得です。

小山さんの目の配り方には、勝負師の厳しさはもちろんのこと、情念の深さを感じます。
一見無表情にも見えますが、かつてのあの星飛雄馬ばりに、眼の中の炎がめらめらと燃え盛っているように映ります。
ステキですねえ。
小山さんは既に現役を引退されているわけですが、私は遅ればせながらファンになりました。

現在、九戸戦記を執筆中で、ちょうど城主の櫛引清政が不在のときに、夫に代わって戦陣に立った奥方様のストーリーを書いています。この奥方様に触れる時には、必ず小山さんの目配りを思い出すようにしました。
「櫛引清政の奥(名前は伝わっていません)」は、天正19年5月の法師岡館で主不在の留守を守り、数十倍の敵と戦った後、命を落としました。
小山さんの視線に少しでも近づけられれば良いと思います。
役者ではあの情念は伝わりません。想いがリアルだからこそ、です。

小学生の指導にあたる小山さんの表情は穏やかでしたが、そこがさらにステキでした。