日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第230夜 あなたの子です

朝方になりようやく眠りに落ちたのですが、その時に見た夢です。

自意識に目覚めると、どこか会議室のような場所に座っていました。
目の前にはテーブルがあり、向かい側に女性が座っています。
女性はアラ30くらい。
力士だったW乃花の元妻に少し似ていますが、背はこちらが15センチは高そうです。

「結婚してください」
「え?」
唐突にそんなことを言われても、どう対応すれば良いかわかりません。

しかし、その女性の今の権幕では「一体あなたはどなたですか?」などと言おうものなら、暴れ出しかねないムードです。
少々、情報収集を行わねば。

女性の後ろの方に窓ガラスがありますが、そこに自分の姿が映っていました。
今は夕方で、外は薄暗いので、部屋の様子がガラスに映るのです。
映っている姿は40歳かそこらでした。
(オレは40歳くらいの設定なのか。)

女性はと見ると、なかなかの美人です。
結婚するかどうかはともかく、ほとんどの男は付き合うでしょ。
「この前結婚の話をしたのはいつだっけ?」
ここは「約束をしたかどうか」だと、「もはや忘れている」証拠になるので、こういう訊き方になります。

これに、その女性は急に冷静な口調で答えました。
「あなたは必ず離婚するからって言ったでしょう?」
おいおい。結婚する・しない以前に、オレには妻がいるのかい。

これはあり得ない話です。
オレが絶対に口にしないことの1つは「結婚の口約束」だ。
(ちなみに現世の妻にも、「プロポーズ」はしていません。)
しかも、妻がいるのに他の女性に「必ず離婚して、あなたと結婚するから」と言うわけがありません。
オレのような「面倒くさがり」の性格では、まず離婚して、それから深い仲になる、でしょ。

「ねえ。申し訳ないが、事実とは異なるでしょ。既婚者の私がプロポーズするわけがない。もし妻帯者で、他に女を作ろうとする時は、『オレは既婚者で、この後、離婚する気はないが、今はどうしてもお前のことが好きだ』と言う」
これで女性が、じろりとオレの顔を見る。
「それはそうなんだけど」
(やっぱりね。たとえ夢の中でも同じだろ。)

「でも、私にはあなたの子どもがいるから」
さすがにドキッとします。
この女性は「あなたの子が出来た」ではなく、「子どもがいる」と言っているのです。
「オレの子がいるって・・・」
「この部屋の外で待ってる。今呼ぶから」
女性が立ち上がり、部屋の外に出て行きます。
1分も経たぬうちに、その女性は3歳くらいの男の子を連れて戻って来ました。

「ほら。どこからどう見てもあなたの子でしょ」
確かに、どこからどう見てもオレにそっくりです。
「なるほどねえ。これじゃ、結婚してくれと言いたくなるよな」
妙に納得してしまいました。やや理不尽なところは、さすがに夢です。

「経緯はまったく分からないが、とりあえず家に帰って考えさせてもらうよ。知らぬ間に子どもが出来てたなんて話なら、即答出来なくとも当たり前でしょ」
ひとまず、家に帰ることにしました。
帰宅して、ババアがぎゃあぎゃあ騒ぐのを聴けば、「離婚して再婚する」弾みがつきます。
ちなみに、ダンナが外で女を作った時、喚いたり罵ったりするとダンナの心は余計に離れます。
外で女を作る時点で、心が離れかかっていることなので、ダンナ自身が予想するのとまったく逆の態度を示すと、ダンナは自分のことを顧みるのです。
そこは「寂しい思いをさせてごめんなさい」と言って、あとはそおっとしておく、です。

玄関のドアを開くと、妻らしき女性が出てきました。
なんだこりゃ!
態度の悪い、煩いババアが出てくれれば良かったのに、このきれいなひとは一体どういうこと?
妻はにっこりと微笑んで、「お帰りなさい」とオレを迎えます。
年の頃は33かそこら。
しっとりとした雰囲気のシンプルな和風美人でした。

この辺で「今は夢の中だ」という自覚が生まれます。
なるほどね。目の前の女性は、まさにオレが望んでいる妻のイメージだから、こういう女性が夢に出てくるわけか。
「お父さん、お帰り」
妻の後ろから、4歳くらいの女の子が顔を出しました。

参ったぞ。
こういう家庭を営んでいるのに、外には愛人と隠し子がいるわけか。
「15部屋以上はある家に引っ越すから、皆で一緒に暮らそう」
そんなことを言っても、通用するわけないな。
はてさて、これからどうしよう。

ここで覚醒。

実際に「こういう家庭を持ちたい」という願望があったのだろうし、ああいう女性と「ややこしい関係になりたい」という欲望もあったのでしょう。
たあいもない、ささいな夢でした。

余計な愛人(または妻)を殺そうとする内容でなくて良かったです。