日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第307夜 玄関に靴

今回は自分の夢ではありません。
私が入浴中に郷里から電話があったとの由。
老母の話の内容は、「夢を観た。そっちの家の玄関に靴が山積みになっていた。実際に片づけていないか、あるいは誰か人が来るのかも」というものだったようです。

思わず、「おお。そりゃすごい」と口から出ました。
例年、11月から12月は最も奇妙な出来事が起きる季節です。

夜中の2時から3時の間に、玄関のドアを叩く音がする、とか。
写真を撮ると、ぼわっと光やら雲が入る、とか。

早速、今年もドアの音が始まったところです。
これと時期的に符合しているので、どうしても結び付けて考えたくなってしまいます。
「うっかり中に招き入れたような気がするので、もしかして、そのことか?」
台所で食事の支度をしていたら、戸棚のガラス戸に人影が映ったりしています。
まあ、2階の足音とかも含め、あくまで妄想半分ですが。
完全に現実に人が立っているように見えても、実際には脳が創り出している場合があるそうです。

「物が5メートル離れたところに飛んで落ちる」くらいでないと、現実とは言えんでしょう。
(余裕のある書き方が出来るのは、実際に「物が飛ぶ」こともあるからです。)

 もちろん、無理やり色分けをする必要はなく、その「説明のつかない感覚」と折り合って暮らしていければそれで良いわけです。
片方しか分からない者同士があれこれ議論しても無意味ですから。

さて、ここで冒頭の話に戻ります。
冷静に考え直してみると、この発信源は私の側でしょう。
新聞連載の「夢幻行」では、そろそろ「扉を叩く音」が始まると思いますが、この話は郷里に先送りしています。
年老いた親たちは、常に私の書いた話の「最初の読者」で、厳しい批評家です(苦笑)。
「扉を叩く音」は、まさに今の時期の話で、誰も訪れて来るはずのない深夜に何者かが玄関のドアをノックするところから始まります。
さて、それは一体誰でしょう?という話の流れです。

話の先では「訪問客」が複数現れます。
これが老母の頭に残り、「靴がたくさん」のイメージになったのでしょう。
それが夢に出た。
おそらく、これで一件落着です。

あるいは、私が急逝して、その通夜・葬式というケースも妄想出来ますが、これはまだ勘弁してください。

ちなみに「扉を叩く音」は、星新一さんに敬意を表して書いた作品です。
代表作の1つは「ノックの音が」ですね。
高校生の頃は、電車通学の際によく読んでいました。
ジャンルは全然違いますが、お礼の気持ちを込めてあります。