日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第353夜 事故

月曜の早朝、つい先ほど観ていた夢です。
酷い展開になってきたため、自ら起きました。

古い店舗を買った。
大きな建物だが、これが建てられたのは昭和の初期か大正の末だろう。
田舎で見かけた古い郵便局に似ている。

ここは前は古道具店だった。
売れ残りのエセ骨董が沢山置いてある。
前の店主が亡くなったので、オレは丸ごと買った、というわけだった。
こういう店があれば、妻と2人で暇つぶしの商売をやっていられる。
もちろん、ここで本気で稼ごうと思っているわけではなく、半分以上は道楽のつもりだ。

まずは掃除からだ。
妻ともう1人、店番用に雇った女性と3人で、店内の掃除を始めた。
さすがに各所に埃が溜まっている。
「こりゃ、業務用の掃除機が居るようだぞ」
すぐに電話をして、取り寄せることにした。
着品は3日後だった。

店の広さは、25メートル四方だ。
古い家具類と、大きな窓。
日射しを浴びながらコーヒーを飲んだら、さぞゆったりするだろう。
とりわけ、昔風の見晴らしの良い窓は最高だ。
真剣にきれいにすれば、カフェかレストランでもいけそうだ。

店内を片づけていると、男が3人やって来た。
妻と店員が相手をしている。
「もう客が来たのか」
妻が遠くから、歩み寄ってきた。
「買ってくれないかと言ってるよ」
「まだ営業前だよ。大体、古物商の鑑札がまだ降りて来ない」
「お父さんが相手をしてよ」
「分かった。じゃあこっちに呼んで」

しばらくすると、1人がやってきた。
中国人だった。
「ありゃ。お前は」
オレの知人だった。
「なんでオレがここに居ることを知っている」
「たまたまだよ。他の2人と骨董店を回っている」
「何か売ってるんだって?」
中国人がカバンから品物を出す。
「コインだよ。発掘品」
「正確には盗掘品だろ。きっと」
「ははは」

もう2人がやって来る。
「なんだ。お前らか」
皆、骨董会の知り合いだった。
「あれま。コンドーちゃんが社長だったのか」
オレは外では、「コンドー」という別名を名乗っていた。
夜のクラブ活動に行く時、本名を名乗ったら、お姉ちゃんたちが営業で携帯に電話を掛けて来る。
妻が出た時に、「コンドーさんは?」と別の名前を尋ねられたら、間違い電話だと思うだろう。

「まだ営業してねえよ」
「なんだ。そうなのか。そりゃ残念。業者相手に変なのを売りつけようと思ったのに」
「バカヤロー。営業妨害はやめろ」
「じゃあ、仕方ねえな。また来るよ」
「うちは素人のお客さんしか入れないよ」
3人は笑いながら外に出て行った。

「疲れたから、今日は帰ろうか」
3人で店を閉める。
「ここは古いだけに、鍵がいい加減だ。早いうちに鍵屋を呼ばないとな」
一緒に車に乗り込む。

車を発進させると、ガタピシと音がする。
「持ち主と同じで古いよな。でもオレはこういうのが好きなんだ。トシを取ってきたら、余計にそうなった。たぶん、自分と重ね合わせているからだろうよ」
ぶすんぶすん。

1キロも走らないうちに、変速レバーがぼろっと取れた。
「うわ」
慌ててブレーキを踏むと、こっちのペダルも外れた。
「ありゃりゃ。ブレーキを掛けられないぞ」
「きゃあ」
サイドブレーキがあるわけだが、慌てているので気づかない。

すぐ目の前に渋滞がある。
道の端に避けようにも、進路が塞がっていた。
「追突しちゃう」
幸い、スピードを上げていなかったので、道の左側に寄せ、縁石をタイヤの横腹でごしごしと擦った。
ようやくスピードが落ち、ゆっくりと停止した。

その時、交差点の先でパトカーのサイレンが聞こえる。
正確には交差している道路を、こっちに向かって走って来るパトカーのサイレンだ。
「緊急車両だな。別の車を追い駆けているんだろ」
すると、3台先の車の前に、左から暴走車が現れる。
右折して、隣のレーンに入り、逆方向に向かうつもりのようだ。
しかし、スピードが出ているので、曲がり切れず、ガードレールにぶつかった。
その勢いで、今度は反対側に向かってきて、オレ達の2台前のトラックに激突した。
激突車は大破したが、回りの車に次々激突した。

「うわあ。こりゃ酷い」
車に乗っていた男女が車外に放り出され、ガードレール付近に転がっている。
「すぐに助けないとな」
自分の車から降りて、助けに行ってやろうと考える。

車のエンジンを切ろうとするが、鍵が根元から折れていた。
「ありゃまあ。この車はあちこち壊れてて、止めることも出来ないぞ」
車から降りたら、勝手に「むすむすと」走り出しそうだ。

手を止めて思案する。
15メートル先では、事故車から放り出された男女が呻いているのが見えている。

ここで覚醒。

夢らしい夢で、脈絡がありません。
私の場合、車は体調に関係しているので、病気で思うにならない状態を「どうにかしよう」とあせっているのかもしれません。