日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第394夜 捕まえられた男

今日(金)、夕食の支度をした後、テレビの前で5~10分ほど眠っていました。
午後6時頃のことです。
その時に観た夢ですが、忘れぬように記しておきます。

オレは地方のテーマパークまでテレビの取材に行った。
オレの出番は「真実の口」だ。
「真実の口」とは、ほれ、イタリアの有名な顔のかたちをした石だ。
実際に行ったことがある人や、「ローマの休日」という映画を観た人なら、すぐにわかる。
オレたちはタレント6人で、テーマパークのアトラクションを紹介する番組を撮っている。
「真実の口」の担当は、オレと女性タレントだ。
男女2人で紹介すると言えば、構図は分かりやすい。
オレは「ジョー」で、女は「アン」の役回りだな。

「真実の口」はイタリアの本物を完全にコピーしている。
縦横の大きさも本物と寸分の違いが無い。
背景の方は、映画と同じセットを組んである。

まずオレがセリフを言う。
「この像は真実の口と言うんだよ。この口に手を差し入れて、もしウソを言うとその手が抜けなくなる」
あとは、あの映画と同じだ。
ジョーすなわちオレは手が抜けなくなる。
アンが慌てるという流れだ。
あの場面のオードリー・ヘップバーンは、本当に天使そのものだったよな。

もちろん、ここはそれをなぞる芝居に過ぎない。
オレはふとした気まぐれから、思いつきの悪戯をした。
「オレはお前のことを心底から愛してる。結婚してくれ」
たまたまだが、そこで共演していた女性タレントは俺の愛人だった。
もちろん、オレには妻も子もいる。

すると、その途端に、俺の右腕ががっちりと掴まれた。
誰か人間の手の感触だった。
(おいおい。オレ向けのどっきりだったのかよ。)
実は、この番組はいわゆるドッキリ番組で、女性タレントを驚かして喜ぶと言う主旨の低劣な内容だった。
製作者の方は、まさかこのオレが、この二十歳を超えたばかりのタレントに手を付けていたとは想像もしていまい。
女性タレントをびっくりさせる段取りだったのに、実際に手が抜けなくなって、オレが狼狽える。
そんな筋書きだろう。

もちろん、オレは三流とはいえタレントの端くれだ。
ここは驚いて見せる状況だよな。
「うわあ。助けて。手が本当に抜けない!」
大声で叫ぶ。
女性タレント(実はオレの彼女)が驚いて、オレの体を引っ張る。
2、3度力を入れても、オレの手は抜けない。

頃合いを見計らって、唐突に小さなプラカードを持ったオヤジが現れた。
「実はドッキリでしたあ」
オレの彼女が笑い出す。
「まったくう。本当に抜けないのかと思ったわ」
チャンチャン。

「はい。OK」
ディレクターの声が響く。
撮影は終了だ。
ところが、口の奥でオレの右腕を掴んでいるヤツがその手を離さない。
「おい。もうOKだよ」
離さぬどころか、そいつはオレの腕をぎゅうぎゅうと締め付けた。
「おい。いい加減にしろ。痛いじゃないか」
オレのこの声を聞きつけて、ディレクターがこっちを見た。
「どうしたの?」
「中のヤツが手を離さないんだよ。もうOKだろ?」
「ああ。そうだね。柿本ちゃん。もう終わったからいいよ!」
しかし、中のヤツはそれでも腕を離そうとしない。

「コイツ。まだ離さないよ」
ディレクターが一瞬あきれたような顔をすると、さっきよりかなり大きな声で命じた。
「柿本ちゃん!!」
すると、セットの反対側の方から若者が姿を現した。
「はい。何でしょうか」
ディレクターが若者に顔を向ける。
「あれ。そっちにいたのか。じゃあ、今、真実の口の中にいるのは誰なの?」
若者が「え?」と首を傾げる。
「もう皆、こっちに出て来てますけど」
ここでオレはディレクターと顔を見合わせた。

「じゃあ、この口の後ろで、オレの腕を掴んでいるヤツは、一体誰なの?」

ここで中断。

夢はほんの一瞬でしたが、結末まできちんと観ました。
「真実の口」をモチーフにする物語は沢山ありますが、この先はかなりひねりの効いた展開になっています。
そこで近日中に小説にすることにしました。

目が覚めた瞬間に、「やった。やった」と手を打ちました。
今はどんどことストーリーが湧いて来るようです。

目覚めた直後に書きましたので、誤変換が多数あるかもしれません。
もちろん、直しません。
「夢幻行供廚覇匹鵑任ださい。