日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第375夜 高級トイレ

金曜の深夜、少し仮眠を取った際に観た夢です。

我に返ると、オレはタキシードを着ていた。
何かパーティに出ているらしい。

遠くの方に家族も見える。
皆、ドレスや普通の礼服だ。
「オレだけタキシードか。ま、それでも良いか。皆明るい服だし、少なくともオレの葬式ではない」
でも、なんであんな遠いところに居るんだろ。
会場にはざっと五百人の客が居るが、家族は三十辰睥イ譴燭箸海蹐暴犬泙辰討い拭

酒を飲んでいるらしく、少し尿意を催してきた。
トイレに行くことにする。
パーティ会場を出るが、近くにトイレが見当たらない。

廊下が広い。天井もかなり上にある。
かなり大きなホテルだな。
この辺で、今、自分が夢の中にいることに気づく。
ここは夢によく見るビルだ。
現実には存在しない。て、ことはすなわち夢だ。

いずれオレが死んだら、あの世に行く前にここを通る気がするなあ。
願わくば、きちんと出口が分かってくれれば良いが。
ここはこの世とあの世の中間の世界だものな。

実はここは三途の川の上だ。
真っ直ぐあの世に行く者は、トンネルを抜け出ると川のような場所に出る。
そこをすんなり歩いて渡り、向こう側に着くと、そこがあの世だ。
独りの人間だった時の記憶はあるが、生きていた時の欲や夢はどうでも良くなる。
自分の仲間と融合して、大きな集合魂になるのだ。
記憶や心情も共有するから、個人史、すなわち1人分の人生史は消滅してしまう。

生きている人間が「幽霊」と呼ぶのは、あくまであの世に行けない霊のことだ。
あの世に行った霊は、もはや生きている者たちに関わりはしない。
霊感が本物なのか、ただの空想や想像なのかを確かめるには、「生まれ替り」を尋ねると良い。
1人が1人分ずつ生まれ替わると考えているのなら、ただの想像や空想だ。
「前は誰それだった」と言う前世の記憶を持つ人がいるが、その同じ記憶を持つ人は1人ではない。
あの世では、記憶は共有されるので、同じ記憶を持つこの世の人間は沢山存在する。

てなことを考えている場合じゃない。
今はとにかくトイレに行かなくては。

大フロアに沿って、回り廊下を歩いて行く。
すると、どうやらそれらしき場所が見えて来た。
トイレは廊下より一段高いところにあった。
入り口に向かうと、中から人が出て来た。
オレの知り合いだった。

「お。〇〇ちゃんじゃないの。久し振り」
「おお。どうしてた?」
「お前もここのパーティに出てるの?」
「たぶん別のだね。オレの方は上の階だもの」
やはりトイレに来るために降りて来たのか。
知人はオレに顎をしゃくった。
「このトイレ。びっくりだよ」
「え。どういうこと?」
「行けば分かる。服を濡らさんように気を付けた方が良い。最初に脱いだ方が良いよ」
服が濡れないように、だと。

中に入ってみる。
入り口を入ると、さらに一段高くなっている。
広い部屋で、大きな個室が6つか7つくらいある。
「ひとつが六畳くらいの広さなのか」
スゲー豪華だな。

そのうちの1つが空いていた。
その部屋に入ってみる。
まず気が付いたのは床だ。床がやたら濡れていた。
次は便器だ。
便器らしいものが見当たらない。
その部屋の中央にあったのは、美容院で座る椅子だった。
あえて「美容院」と言うのは、上を向いて座るヤツだったから。
床屋の方では前かがみになる。

近寄って見ると、その椅子も濡れていた。
「いったい、どうやってここで小便をするわけなんだよ」
しかも、部屋中がびしょ濡れだ。

椅子の前にレバーが付いている。
ためしに、ほんのちょっと引いてみる。
「ウイ」と音がして、天井からダラダラと水が落ちて来た。
正確には「水」ではなく「お湯」だ。
「おお。危ねえ」
これで分かった。
用を済ませ、レバーを引くと、この部屋の天井から、ざーっとお湯が落ちて来るのだ。
しかも、かなり大量のお湯だ。

これじゃあ、服がずぶぬれになってしまう。
せっかくのタキシードなのに。
ここで知人の言葉を思い出した。
「最初に脱げ」と言ってたな。
なるほど。トイレの入り口で全裸になって、用を済ませる。
それが終わると同時に、全身を洗い流す仕組みになっているのだ。
「面倒くせーな」
でも、たぶんあの椅子には仕掛けがあって、お湯が落ちるとスポンジかブラシみたいなのが出る。
それで全身を擦ってきれいにしてくれる。
そんな気がするなあ。

「はは。仕方ねえな」
ふう、と息を吐いて、服を脱ぎ始める。

ここで覚醒。

夢の途中から、実際に尿意を催したので、内容が変な方向に変わったのでしょう。