日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎しんどい休日(「秩父でSLに乗る」)

しんどい休日(「秩父でSLに乗る」)
 28日は秩父までSLに乗りに行った。
 当方は既に余生で、今後は「家人を最優先にしよう」と決めていたので、それを果たすのが目的だ。
 当方的には、子どもの頃にまだSLが運行していた時期があり、特に目新しいものではない(記憶は不確か)。

 予約が必要だったが、うっかり西武秩父駅秩父駅秩父鉄道)を混同しており、秩父駅からの切符を取った。
 お花畑駅まで歩いて、一旦、秩父駅に行き、そこで乗るか、御花畑駅から乗るかする必要がある。
 とりあえず、最初は御花畑駅に歩いて行った。ここはせいぜい二百㍍だから、当方でも耐えられる。
 途中には慈眼寺があるのでそこに参詣し、眼の改善を願った。
 (最近、右眼の視力が落ち、文字が良く読めなくなっている。)

 御花畑駅に着き、一駅隣の秩父駅まで乗ろうとしたが、そこでトラブル発生。
 繰り返し「切符を失くすなよ」と伝えていたのに、家人が「フリー切符がどこかに行った」と言い始めたのだ。
 この辺、家人は「天然ボケ」の域を超える普通の「ボケ」だ。
 内心で「また始まりやがったな」と思う。
 お花畑の駅構内で大騒ぎして、「西武秩父駅で改札を通る時に切符を取らなかったかも」と言い始める。
 「戻って訊く」と言うので、「オメー。もう一度探してみろ」。
 しかし、見つからぬうちに電車が来る。
 家人はパニックになり、駅員に「フリー切符が無くなった」と相談した。
 駅員は「よく探してください」。
 当方も「バッグの中をきちんと見ろよな」。

 「ないよ。きっとさっきの駅で取り忘れた。オトーサンは此処で待ってて。私が行って聞いて来るから」
 しかし、そんなことをしていたら、SLの時間に間に合わなくなってしまう。
 「それなら、乗車券を買い直せばよい。指定席のは俺が持っているから」
 そこで、家人は券売機で切符を買った。
 休日なので、秩父周辺はもの凄く混んでいる。衆人が見ている中で大騒ぎしたので、すごく恥ずかしい。
 オヤジたちが「こういうババアが時々いるよな」と思っているのが空気で分かる。

 次の列車は四十分後で、SLの発車時刻にはぎりぎりだ。
 とりあえず、長椅子に座って待つことにした。
 家人が大人しくなったところで、「オメー。もう一度鞄の中を点検してみろ。きっとあるから」と伝えた。
 落ち着いたところで、家人が鞄を探すと、案の定、「あれ?あった」(ヤッパリ)。
 そこで、買ったばかりの乗車券を払い戻して貰った。
 「もうこの後は俺が全部管理するから、フリー切符を渡せ」
 
 次の列車まで40分あり、隣りの駅までなら「歩いて15分か20分」だ。結局、線路沿いに歩いて秩父駅まで行くことにした。
 「足の悪い俺には、こういうのが一番堪える」
 傷がつくと、それが治るまで2年掛かる。

 何とか秩父駅まで歩き、そこでSLに乗った(ため息)。
 家人は子どものように喜び、沿線の人たちに手を振っていた。
 ニコニコするところを眺めていて、「ま、これはこれで良かったかな」と思い直した。
 帰路は列車が凄く遅れた。線路の中に入って、撮影しようとする「撮り鉄」がいるためだ。正面からの絵が欲しいのだろうが、前に立ったら轢かれてしまう。バカなのか? 
 帰路は特急・急行が取れず、ずっと立って帰った。
 家人は「こういうのは最初だけど最後で良い」と言う。
 オメー。半分はオメーのせいだって(w)。
 休日に観光地など「行くもんじゃない」と痛感した。
 そういうのは三十台くらいまでで、中高年は平日に休みを取って行くべきだわ。

 画像は慈眼寺。西武秩父駅とお花畑の中間にあるお寺だ。
 切符紛失事件の後には、写真を撮る気持ちがすっかり失せて、ここでのものしかない。

 

 こういうのが出来るようになったのも、体調が上向いたからということ。

 総てが「お稚児さま」効果だ。ひたすら感謝。