日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第420夜 逃避行

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瞼を開くと、私は馬に乗っていた。
一頭に二人の男女が跨っており、私は前の女のほうだ。
 ほんの少し振り向いて、後ろを見る。
馬の手綱を取り、私を抱えているのは、屈強な男だった。
三船敏郎さんにそっくり」
二人は馬に乗り、小川の中を進んでいた。  
「きっと、匂いを消して、犬をまくためだわ」
でも、これくらいの小川では、馬の匂いが残ってしまう。
そこでしばらく水の中を下流に進み、川が太くなったところで向こう岸に越えようとしているのだ。
追っ手に捕まれば、それこそ窮地に陥る。
 緊張するが、それと同時にどこか陶酔に似た気分も感じる。
「この人が傍にいてくれるからだわ」
 川岸の木の上ではカッコーが鳴いている。
 頬に当たる風が心地良い。

 下を見ると、川面に自分たちが映っていた。
 私自身の姿を見ると、二十歳くらいの娘だった。
 小袖一枚を着ている。
 顔を見ると、「ありゃ。オレって、上原美佐さんじゃないの」。
 ってことは、今は『隠し砦の三悪人』の中にいる訳だな。
 私は姫様役で、現実世界では二十歳の短大生だった。
 三船敏郎さんは四十歳になる前だろ。
 昔の人は実年齢よりも大人びて見える。

 私は三船敏郎さんに声を掛ける。
 「ねえ。真壁」
 三船さんのこの映画での役名は、「真壁六郎太」だ。私は雪姫。
 「はい」
 「どうしてスターウォーズに出てくれなかったの?」

 ここで覚醒。
 途中から、半分くらい覚醒していたようです。
 ジョージ・ルーカスが「スターウォーズ」を撮る時に、最初にダース・ベイダー役を打診したのが、三船敏郎さん。しかし、三船さんは断ってしまいました。
 年齢とか、この役を演じるには、自分ははまらないと思ったのでしょう。
 ジョージ・ルーカスがイメージしていたのは、『隠し砦の三悪人』や『用心棒』の三船さんで、デザインが日本風なのも受け皿として考えていたから。
 『スターウォーズ』1作目のロボット2体がトボトボと砂漠を歩く場面は、『隠し砦の三悪人』の太平(千秋実さん)・又七(藤原釜足さん)が戦場を歩く場面の完全コピーになってます。
 黒沢作品の影響を受け、憧れを感じる人は多いです。

 私だって、自分が書く話には「雪」の付く名前の女性が多いけれど、総て「雪姫」のイメージが出発点になってます。
 今だに「憧れを感じる」女性イメージは上原美佐さんですね。

画像は無断使用です。でもこの場合、リスペクトによるものなので、クレームはつかないと思いますね。