日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

夢の話 第521夜 レストラン

夢の話 第521夜 レストラン
11日の夕方5時頃にうたた寝したときの短い夢です。

瞼を開くと、オレはテーブルについていた。
どうやら、ここはレストラン。と言ってもファミレスに近いくらいの大衆的な店だ。
隣の席には、7歳くらいの女の子が1人。
オレの娘だった。
夢の中では、オレは1人暮らしをしており、娘とは滅多に会えない。
「なんでだろ」
離婚したんだっけか。それとも死別?
頭がぼおっとして思い出せない。
とにかく、この娘とは離れて暮らしている。
「いつも一緒に居ても娘は可愛い。それなのに、こうやって月に一度しか会えないとなればなおさらだよな」
オレの反対隣には紙袋が積んである。もちろん、娘へのプレゼントだった。

「何が食べたい?」
「ハンバーグとオムライス」
オムライスは死んだ妻の得意料理だったな。
ここで、ようやくオレは「妻は死んでいる」ことを思い出した。
ウエイトレスがやってくる。
カチャカチャと音を立て、せわしなく水のコップを並べる。
周りを見ると、店はもの凄く混んでいた。
「そう言えば、週末のここは混雑するんだよな」
妻が言っていたっけ。混んでいることをいいことに、伝票を持ってレジに行く振りをして、そのまま外に出て行くやつもいる。まあ、それに気付かぬくらい客が入っているわけだから、店は繁盛しているってことだ。

前に向き直ると、テーブルにはコップが3つ並んでいた。
「ありゃ。ひとつ余計に置いて行きやがった」
おまけに注文も取って行かねえぞ。あのバカ女。
昼の勤めとは思えぬような濃い化粧をして、髪は金髪。でも毛の根元が黒い。
「バカ女」と呼びたくもなるよな。
5分ほど待ったが、テーブルに来る様子がないので、手を上げて呼ぶことにした。
「お願いします」
女が寄ってくる。
「注文しても良いですか」
「はい。どうぞ」
「この子にハンバーグを単品でひとつ。それとオムライス。私にはラム肉の香草焼きを。あと食後にアイスクリームをひとつお願いします」
「はい」
女が伝票にメモを書く。
メモを書き終わると、女は顔を上げてオレのことを見た。
「お連れさまは何を?」
「連れ?私とこの子のほかには連れはいないけど」
女が首を傾げる。
「お座りになったときには、もう御一方居られたようでしたが・・・」
ここでオレはようやくピンと来た。
「その連れって、どんな人だった?男?それとも女」
「女の方です」
「年恰好は?」
「30歳くらいの方ですね」
なるほど。

「じゃあ、妻にはポトフを」
確かそれで良かったかな。ま、大体でいいだろ。死んでんだし。

妻が死んで2年と少し。まだあの世には行けていないようで、時々、こうやって間に入る。
こんな時には、きちんと仲間に入れることにしている。
妻は自分が死んでいることを分かっていないのだろうから、オレは妻用の料理を注文したのだ。
ウエイトレスが厨房に向かう。
ここでオレはそこに居るはずの妻に向かって呟いた。
「気が済むまで一緒に居るといいよ」
まあ、娘が中学校に入る頃には、落ち着くだろ。

ここで覚醒。
ほんの5分の間の夢なので、ドラマっぽい展開がありませんでした。
この設定は実体験に近く、当家は5人家族ですが、概ねファミレスでは6つ食器が出ました。ウエイトレスが人数を指折り数えたのに1つ多かったりしました。
1度訊いてみたことがありますが、高校生くらいの女の子が余分にいたようです。