◎とっくの昔に決断していた
自分のことを愚かだと感じる瞬間は、こういうことに気が付いた時だ。
安倍総理はとっくの昔に中国との開戦を決意していて、この数年に渡り準備しているのは、1)局地戦に留めること(全面戦争に至らない)、2)決定的な打撃を与えること、の2つ。
たぶん、イメージはフォークランド紛争だろう。
軍艦が対峙して片方が片方の軍艦を沈めておしまいになるが、優劣自体ははっきりつく。
「集団的自衛権」の解釈変更の際に、安倍総理が説明に用いた図式は、「アメリカの艦隊が、日本人を乗せた輸送船を護送している時に他国の攻撃を受けたら・・・」だった。
普通に考えると、「何をまた、風と桶屋の関係みたいな、細に入った例え話をするのか」と大笑いしてしまうが、安倍総理の頭の中では大真面目だった。
「米国艦隊が輸送船を護送する」のは、すなわち、戦争が起きたために、外国から日本人が引き上げる状態をイメージすると、一番現実に近い。
南シナ海で紛争が起きた時に、当該国から日本人を避難させる必要が生じるが、飛行機では大量には運べない。そこで輸送船を出すわけだが、その時に・・・という展開だ。
だが、南シナ海よりも、尖閣の方が戦場としては望ましい。
何故なら、人が住んでいないし、周りも海だ。
多少のことが起きても、純粋な軍事力同士の衝突となる。
民間人の被害が少ないからやりやすい。
中国を叩くためには、日米が協力することが不可欠だから、日本政府は繰り返し、安保条約について確認を求める。
「もし尖閣が侵略を受けたら、米軍が出動する」と、毎年のように言わせている。
こういうのは条約の解釈だから、毎年確認する必要はないのに、それでも何か政情に変化が起きる度にその都度訊く。
そこはそれ「段取りをしくじると負けてしまうから」ということだ。
また、「尖閣が」「尖閣が」を連発するのは、実はそこに来て欲しいから。
釣り餌と同じで、「これだよ」「これだよ」とちらつかせ、食いついてくるのを待つ算段だ。
なぜ秘密保護法が必要で、なぜ今、共謀法を急いで設定しなくてはならないか。
それは、開戦が前倒しになりそうだから、ということ。
2018年ごろと踏んでいたのに、米国大統領がクリントンではなく、トランプに代わったので予定が変わった。トランプは強硬路線だから、前倒しになる可能性が高くなり、大慌てで組みなおしているわけだ。
2018年が都合が良いのは、五輪との兼ね合いだ。1ヶ月程度で終わる戦争なら、影響はほとんど無い。また、法整備等を準備するのに、そこまではかかりそう。
具体的・物理的に戦争準備に入った時に、情報が漏れては困るし、反対運動で邪魔されるのもしちくさい。そこで、秘密保護法、共謀法を設定しておくことになる。
稲田防衛相の答弁の拙さを見れば、能力不足なのは歴然で、あえてその位置にすえたのは、目くらましだろう。女性で、ルックスがソコソコで、しかし「吼える」キャラならちょうど良い。
しかし、中国人は予想を超えるバカだ。習キンペーなど、時代錯誤的な閲兵式を敢行し、「帝王気取り」になって喜んでいた。国連事務総長とかも輪をかけたバカで、そんな式に喜んで参列している。
精神的には、北朝鮮と同じような発展途上国のままなのに、見栄を張れば、見得も切る。
たとえ局地戦でも、自分が負けることは許せないので、ミサイルを撃ったりはしまいか。
キム・ジョンウンなら間違いなくそうする。
習も大して変わらないような気がするが・・・。
金や権力など、「持てる者」の弱点は「驕り」や「見栄」だ。
そのせいで、潔く自分の負けを認められず、破滅・破産するところまで行ってしまう。
「勝ちは運」「負けは実力」で「所詮は勝ったり負けたりの繰り返し」だ。
「そんなのどおってことない」「次行こう」と思うことが出来れば、気楽に生きられる。
相手との間に線を引いて、互いに「出たら殺す」と言い合ってれば、必ずいつかは殴り合いになる。下手をすれば殺し合いだ。
「お互いに出ないようにしようね」と了解をし、うっかり出たとしても、「互いに気をつけよう」と戒めてれば、双方が傷つかずに済む。
そういう意味では鄧小平の時代の方が賢かったのだが、安倍総理は「とにかく中国を叩くこと」に照準を置いている。
なぜ日本が絶対にAIIBに加わらないのか。
それは、来るべき戦争のせいで中国を基盤とする基金など壊滅するから。
潰すつもりの相手に加担しても何ら意味が無いわけで。
このように、諸事を斜めに重ねて見て、「陰謀論」を考えるのは、結構楽しい。
いざそう考え始めると、まるっきりその通りに思えて来るから不思議だ。
ただの与太話だが、共謀法(名前を変えても共謀法は共謀法だ)が出来れば、これでも逮捕されてしまうのか。