日刊早坂ノボル新聞

日々のよしなしごとを記しています。

◎全身麻酔の後に観るもの

母が全身麻酔の手術を受けたので、術後にこう尋ねました。
「眠っている間に、何か夢や妄想のようなものを見なかったか」
すると、「とくに何も観ていない。ぐっすり眠っていた」との返事です。
「それなら、まだ死ぬ運命ではないよ」
あの世に近いところまで行くと、「トンネル」「川」「亡くなった人たち」を観る人が多いのです。
私自身も体験しました。

その数日後、母の様子がおかしくなりました。
明らかに、夢や妄想と現実の違いがわからない模様です。
「オレンジ色や黄色の光が差してきた」
「ベッドの周りにたくさんの人がいて、自分を見ている」

こりゃ、母も手術のショックで認知症になってしまったかもしれない。
こう思い、すぐに家族に報告しました。
しかし、外で電話をして、病室に戻る途中で気が付きました。
全身麻酔の術後や、鎮痛剤の影響で妄想を観ることがあるよな」
そこで、ベッドの母に尋ねてみました。
「その人たちは誰?知っている人なの」
すると、答は「親戚の誰それ」とか、知人でした。
ここで胸を撫で下ろしました。

「なあんだ。薬の影響だったか」
麻酔や鎮痛剤は、麻薬と同じなので、幻覚を観る人が多いのです。
そこで母に告げます。
「まだオレの領域に追い付いていないよ。当分死ぬことはない」
顔色の感じから見ても、お迎えが来るのはまだ先のことのようです。

薬の影響を除外して、まだ幻覚を見るようなら、そこで初めて認知症が疑われます。
認知症の可能性が低いなら、さらに「何か別の要因」になります。
私は既にこの段階で、今も時々「既に死んでいる人」を見ます。
もちろん、これも大半が妄想や幻覚と思いますが、中には説明の付かない現象も混じります。
大きな物音がしたり、物が動くといったことで、これは第三者がいる状態でも起きます。
すなわち、妄想だけでなく、「現実に何かが起きている」ということです。
理由は分かりませんが、とりあえず、「あの世にごく近い位置にいる」ことは確かです。